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【PR】脳卒中の後遺症リハビリ 注目される新たな選択肢

理学療法士によるリハビリ(一例)

理学療法士によるリハビリ(一例)

 手足の麻痺まひや言語障害といった後遺症が残ることが多く、要介護や寝たきりの大きな原因にもなっている脳卒中(脳血管疾患)。その後遺症に苦しむ人を対象に、質の高い自費型リハビリサービス(保険外)を提供する施設が今注目を集めている。健康保険や介護保険といった保険制度内で行うリハビリには、受けられる回数や内容に制限があることが、その背景にある。

 病院で脳梗塞などのリハビリを行う場合、180日(平均80日以下)が限度。退院後にリハビリ専門病院の外来を利用するにしても週1日40分程度が一般的だ。一方、介護施設はグループリハビリがメインで個別の訓練は少ない。そんな中、ADL(日常生活動作)の維持にとどまらず、以前のように「歩きたい」「趣味を楽しみたい」「職場に復帰したい」と望む人にとって、「自費型リハビリ施設」は新たな選択肢になっているのだ。

1回2時間半のパーソナルリハビリを行う『脳梗塞リハビリセンター』

1回2時間半のパーソナルリハビリを行う『脳梗塞リハビリセンター』

 2014年設立の「脳梗塞リハビリセンター」はその草分けで、現在、関東を中心に21店舗を展開する。運営会社のワイズ代表取締役・早見泰弘氏は自身、腰椎の病気で歩けなくなった経験を持ち、リハビリの重要性を肌身で感じていたが、後遺症に苦しむ人の機能回復の環境が整っていない現状を知り、事業を立ち上げた。

 「機能回復の方策がわからず、なすすべなく日々を送っている方がいます。働き盛りや社会復帰を目指す若い年代には、『リハビリをがんばりたいのに対応する施設がない』という切実な悩みを持つ方も多い。そういう方々が適切なリハビリを受けられる場を提供したかった」と早見氏は語る。

オーダーメードメニュー、手厚い指導

一人一人にカスタマイズしたリハビリの計画表

一人一人にカスタマイズしたリハビリの計画表

 「脳梗塞リハビリセンター」でのリハビリは質、量ともに充実している。施術時間は1回2時間半、週2回が基本。まず、利用者一人ひとりに合ったオーダーメードメニューを作成する。

 「『こうなりたい』という利用者の希望と今の状態から達成目標を立てます。そのうえで、これまでに施術した方々の、回復の進み具合と時間についてのデータを参考に改善計画を作成し、必要な機能回復に焦点を当てたリハビリを行っていきます」(早見氏)

 個別リハビリ、運動トレーニング、鍼灸しんきゅうなど複数のアプローチを組み合わせながら、知識と経験豊富なリハビリの専門家である理学療法士や作業療法士らが完全マンツーマンで指導。写真を用いてポイントをわかりやすく示した自宅でできる課題も提供し、日常生活での継続的なリハビリをフォローする。60日間を1クールとして集中的にリハビリを続け、後遺症の程度にもよるが、1~3クールで卒業するケースが多いという。

脳の「可塑性」促し機能回復

さまざまなリハビリ道具を使い、カスタマイズしたリハビリを実施

さまざまなリハビリ道具を使い、カスタマイズしたリハビリを実施

 一例を見てみよう。

 くも膜下出血を発症した40代男性は、右片麻痺とともに失語症、失行症といった高次脳機能障害の後遺症が残った。8か月間の入院(うち5か月はリハビリ入院)後、同施設を訪れた時には自力歩行が困難で車いすを使用しており、生活動作全般に介助が必要だった。

 担当した「脳梗塞リハビリセンター用賀」の作業療法士・石井氏は「下半身に重度の麻痺があり、こちらで膝や足首を動かしてあげても、その感覚がわからなかった」と振り返る。また、失語症・失行症・注意障害といった高次脳機能障害があることで、麻痺していない左手足でも、単純な相手の動きを真似まねすることができない状態であった。さらに、注意障害によって周囲のことにも注意がそれやすく、リハビリに集中できない場面も多くみられた。

 だが、人間の脳には損傷した部位の細胞を、ほかの細胞が代替する「可塑性」という特性があり、石井氏は「適切なリハビリを行うことで『脳の可塑性』を促し、機能回復に導くことができる」と説明する。

リハビリに励み、車いすから杖での歩行へ

素材の違う絨毯を使って行うリハビリもある

素材の違う絨毯を使って行うリハビリもある

 「独力で歩けるようになる」という目標のもと、男性は週2回の身体リハビリと週1回の言語聴覚療法を開始した。身体リハビリでは、椅子に腰かけた状態で右足を絨毯じゅうたんの上にのせ、その足を療法士が滑らせるようにガイドする。当初はつま先に過度に力が入ってしまう痙縮けいしゅくが見られ、足の裏を絨毯に接地することすら難しかった。だが、訓練を重ねるうちに症状が緩和されていく。

 「麻痺していない左足でも同様のことを行うと、何に注意すれば良いかが分かるようになり、右足の感触や動いていることがわかるようになっていった」(石井氏)

 絨毯は素材の異なる3種類のものを使用し、その感触の違いを識別させることもポイントだった。素材の違いと足の裏の感触に意識が向くようになると、痙縮が減り、絨毯との接地面が増えていく。おのずと足に体重をのせやすくなり、バランス能力も向上していくのだ。

 一方、高次脳機能障害も徐々に改善された。3種類の絨毯の感触の違いについての作業療法士の問いかけに、初めは「わからない」と答えることが多かったが、その違いを識別できるようになると、「ふかふか、ざらざら」と言語化できるようになった。「(足の裏が地面に)ついている」と、立位の実感を言葉にするようにもなった。

 石井氏はリハビリの進め方について「利用者がどのように学習していく可能性があるのかを想定することが重要」と強調する。利用者に寄り添いながらの施術は、文字通り一歩一歩のあゆみ。その地道な行程は、時間など、さまざまな制約の中では進めにくい。

 男性は「脳梗塞リハビリセンター」で、完全に車いすに頼る生活から、リハビリを始めてから4か月で、つえを使って独力で歩けるまでに回復した。8か月たった頃には、装具も自分で着脱でき、トイレにも一人で行けるように。自宅で入浴もでき、電車で外出できるようにもなった。会話能力も改善され、日常生活が随分過ごしやすくなった。現在も、杖や装具がなくても歩けるようになることを目標にリハビリを継続している。

生活期のリハビリの選択肢のひとつとして、存在感

 「脳梗塞リハビリセンター」では、最近は医療機関からの紹介も多いという。生活期のリハビリを支える場として存在感を増しているのだ。

 「人生100年といわれる時代。後遺症が残っても、やりたいことをあきらめない、そういう世の中になるために力を尽くしていきたい」と早見氏。

 目指すのは、誰もが適切なリハビリを自由に受けられる社会だ。

脳梗塞リハビリセンター
https://noureha.com/