【特集】よみうりヘルスケアフェスタ

正しい知識で守る「膝・足・腰・肘」…Dr.大関氏講演

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 読売新聞の医療・健康・介護サイト「ヨミドクター」で「スポーツDr.大関のケガを減らして笑顔を増やす」を連載中の東京医科歯科大再生医療研究センター/スポーツ医学診療センターの大関信武(のぶたけ)さんによる講演が10月14日、埼玉県越谷市のイオンレイクタウンで行われました=写真=。家族で健康を考えるきっかけにしてほしいという「よみうりヘルスケアフェスタ」(主催・読売新聞東京本社)のイベントで、多くの買い物客らが足を止め、大関さんの話に真剣な表情で聴き入っていました。

 今回の講演のタイトルは、「守ろう!ジュニアスポーツ選手の『膝・足・腰・肘』」で、テーマは①サッカー選手の膝、②野球選手の肘、③バレーボール選手の足、④水泳選手の腰、の四つ。大関さんは冒頭、「東京五輪に向けてスポーツへの関心は高まっているが、アスリートのケガは減っていない。ケガを減らして楽しく長くスポーツを続けてほしい」と語りかけました。

成長期の膝の痛み…正しいスクワットを

 大関さんはまず成長期の膝の痛みで多いオスグッド病について述べ、「運動量の問題だけではなく、競技フォームが悪かったり、コンディショニング(調整)不足だったり、筋力不足、バランス不良などが考えられる」として、正しいスクワットの方法を聴衆の前で示しました。そして、スポーツをして膝が痛いという訴えがあったら、単に成長痛で済ませるのではなく、「成長期に生じるスポーツ障害」として真剣に向き合うべきだと話していました。

投球時の肘の痛み…股関節や下半身が大切

 野球選手の肘の話では、大リーグで投打の二刀流で活躍する大谷翔平選手の肘の手術で話題になっていることを挙げ、「投球動作は運動連鎖と言われ、肩や肘に負担がかかると言われるが、大事なのは股関節や下半身」と指摘。「投球数の調整に加えて、不良な投球フォーム、肩甲骨や股関節周りの硬さ、片脚で立つ時のバランス不良、猫背のような姿勢不良などがある」と語り、適切なストレッチや肩のインナーマッスル(内側の筋肉)のトレーニングを重ねることが大事として、そのやり方を一緒に登壇したトレーナーが実演しました。

足首の捻挫…靭帯損傷が生じている

 バレーボール選手の足の話では、足首の捻挫を例に出し、靱帯損傷なので軽いけがで済ませないことが大切と説明。そして現場で行う処置として、①安静(Rest)、②氷のうでアイシング(Icing)、②弾力包帯での圧迫(Compression)、④物を置いて高くして血流を心臓に戻りやすくする(Elevation)を実演。英語の頭文字をとってRICE処置と呼ばれるので、一般の人も覚えておいてほしいと力説しました。

成長期の腰痛…実は多い疲労骨折

 水泳選手の腰痛を例に、成長期の腰痛には腰の疲労骨折が多いと注意を促しました。小中学生で特に腰を反らすと痛い場合、疲労骨折の疑いがあり、初期はレントゲンでは見付かりにくく、磁気共鳴画像(MRI)などで検査した方がいいと解説。初期の場合、「骨を付けるために腰にコルセットを巻いてスポーツを休むことも大事だが、とても重要なのはリハビリ」と語り、姿勢を意識したストレッチのやり方について示しました。

スポーツ医学検定で正しい知識を

 最後に大関さんは、体やケガ、予防の知識を身に付けるために、誰でも受検できる「スポーツ医学検定」がある、と紹介。同検定は、昨年5月に始まり、これまでに約2500人が受検しているそうです。

 娘と参加したさいたま市の30歳代の女性は「陸上部に所属している中学2年の娘は腰と肘を痛めているのでとても参考になった。私も体育教師でねんざの対処法やストレッチの実践が参考になった。今、腰痛持ちの生徒が多いのでもう少し腰の話を詳しく聞きたかった」と話していました。

※連載コラム「スポーツDr.大関のケガを減らして笑顔を増やすはこちら

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