回想の現場

目指せ「回想法の達人」~横浜で開幕の講座に30人

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 回想法を地域で実践している人、回想法の講習を受けた経験があっても学び足りないと思っているような中上級者を対象にした「回想法トレーナー養成講座」(主催・回想法ライフレヴュー研究会)が9月末、横浜市の研修施設・ウィリング横浜で開かれ、約30人の参加者が集まりました。横浜市内に限らず、静岡や遠くは京都からも講習生が集まり、回想法の理論や実践を学びました=写真=。

 この講座は2001年に第1回が開かれ、今回が6回目です。全3回の講座では、回想法とは何かという基本を確認した上で、グループで行う回想法、1対1で行う個人回想法の方法論などについて実践を交えながら学んでいきます。受講生は、すでに地域や施設で回想法を実践している人が多く、自らの技術をより高めるため、そして、回想法実践者のネットワーク作りのために参加していました。

 第1回の冒頭は、元看護師で回想法について多くの実践経験を持つ中嶋恵美子さんが講師となり、「回想法概論」の講義が行われました。講義といっても一方的に中嶋さんが話すのではなく、受講生も積極的に自分の体験などを発言する双方向型で、活気あるやり取りが交わされました。中嶋さんは「認知症の方は、いつか言葉が出なくなる日が来ます。話を聞けるうちに聞いてください。個々の高齢者の生活の歩みや生き方を知ることで、相手への敬意が深まってきます。それは、認知症の高齢者、そして回想法を実施する側の双方が新たな人生の価値を再発見することにつながります」と語りかけ、回想法のより一層の普及に力を注いでほしいと呼びかけました。

 続くグループ回想法の講習では、受講生が実際に回想法の現場でどのような話題を振るか、テーマ設定を行う練習をしたり、写真や筆箱などの小道具を使って話のきっかけをつかむやり方を習得したりする時間を過ごしました。その後、以前に講習を受けた経験のある修了者の体験談を聞く時間を設け、どんな苦労を実地で重ねながら回想法の活動を続けているかについて語り、受講生はときおりうなずきながら真剣な表情で聞き入りました。

 中嶋さんは「3回という限られた時間の講習ですが、受動的な講義一辺倒ではなく、能動的な実践学習を多くして受講生に多くのシチュエーションを体験してもらうことが大事だと考えています。今日も石原裕次郎の写真や昔の遊具などを参考に持ってきましたが、こうした物に直接触れてもらい、ヒントにしてくれたらと思います」と話していました。

 参加者の女性は「回想法を地元でやっていますが、ただ続けているだけではマンネリになりがちですので、こうした講習会に足を運んで、ほかの方々の事例を参考にしながら学び直しをしたいと思います」と語り、相互交流を深めていました。

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