回想の現場

連続講座で回想法の担い手を養成~東京・葛飾

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 回想法を地域に根付かせる活動に取り組む東京都葛飾区が9月下旬、「回想法トレーナー養成講座」を開講しました。講座は11月下旬まで毎週開かれ、計9回の連続講座で回想法の基礎から実技までを学び、修了した後は「回想法トレーナー」としてボランティアで活動します=写真=。

 同区は、回想法には「誰もが持っている『思い出』を広く深く引き出し、脳を活性化させる」効果があるとして、お年寄りらの集まりに区が養成した回想法トレーナーを派遣しています。養成講座は2007年に始まり、これまでに約40人の回想法トレーナーが誕生しています。今回の講座には約20人が集まりました。

 講座初日は、各地で講習活動を続ける回想法ライフレビュー研究会の役員を務める鈴木幸江さんの講演でスタートしました。鈴木さんによると、回想法には、①日常生活の活性化や自分の人生の今とこれからに目を向けるきっかけになる②自分の人生を肯定的にとらえ直す③社交性を促進し、新たな人間関係を促進させる、④「してもらう」から「してあげる」へ受動的な人間関係を逆転させる⑤世代間交流や世代間伝承が可能になるほか、経験や知恵を伝えることで地域貢献ができる――などの効果があるといいます。

 鈴木さんはその上で、自らの経験から、回想法にはお金がかからないことや古いものを生かせることなどの長所がある反面、一度に多くの人数を対象に実施できないことが課題で、プライバシーへの配慮も必要と話していました。

 講演の後、参加者は2人1組となり、子供の頃に遊んだことやその時にどう思ったか、今思い出してどう感じるか、などについて相互に語り合い、相手から話を引き出す練習をしました。受講生は最初、恥ずかしそうに相手と向き合っていましたが、次第に打ち解け、時間がたつにつれ、活発に話し合っていました。

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