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鮮明に70年前の記憶、にぎやか思い出話…埼玉・川口で出前レク

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 6月から発売が始まった「よみうり回想サロン」のDVD「昭和20年代編」を、介護施設などに記者が出向いて実演を行う「出前レク」が20日、埼玉県川口市の社会福祉法人徳誠会・春輝苑しゅんきえんのデイサービスセンターで行われ、70歳代から90歳代までのお年寄り15人が、約1時間にわたって過去にタイムスリップする回想に浸りました。

「出前レク」でデイサービスのお年寄りと話のキャッチボールを繰り広げる米山記者(右)(埼玉県川口市の春輝苑で)

 「よみうり回想サロン」は、認知症の症状の進行を抑え、改善に効果があるとされる「回想法」をベースにしたDVDで、「昭和20年代編」は、過去の出来事や人物について問うクイズ、そして当時のニュース映像で構成しています。懐かしい女優や政治家、スポーツ選手などがクイズで登場、実際の映像も往時の空気を伝える役割を果たすとして期待されています。

 春輝苑での「出前レク」には、読売新聞医療ネットワーク事務局の米山粛彦記者が進行役として出向き、お年寄りの思い出話を施設の職員の助けを借りながら数多く引き出すことができました。戦後間もなく流行した歌「東京ブギウギ」を合唱した後、学制改革の話に移ると、男性参加者から「教科書を先生に言われて墨塗りにしました。今まで習ったことががらっと変わりました」という発言があり、うなずく姿も多く見られました。

 闇市の話になると、「川口にも闇市がありましたよ」という女性の声が上がりました。「駅前にお店が出て、そこには何でもありましたが、お金が無くて買えませんでした」と、ほほ笑みながら振り返っていました。その話につられるように、「田舎に買い出しに行って、満員電車に窓から乗り込みました」「麦のご飯ばかり食べていました」など、発言が相次ぎ、昭和52年生まれの米山記者は驚いた様子で話に聞き入っていました。

 クイズが進むなかで、ラジオドラマ「君の名は」の主題歌を合唱した際には、それまで発言の少なかった男性が大声で参加者のリードをとり、会場は大いに盛り上がり、歌い終わると拍手が起きました。

 参加者の女性(91)は「『回想サロン』は闇市のことなど、70年以上も前のことを鮮明に思い出させてくれました。終戦の日、雲一つ無い真っ青な空の下で、敗戦が悔しくて友達と抱き合って泣いたことを久しぶりに思い浮かべました。今日は参加して楽しかったです」と笑顔で語ってくれました。

 回想サロンのDVD、出前レクの問い合わせは、よみうり回想サロン受付センター(電03・5226・9932)へ。

社会福祉法人徳誠会・春輝苑
 2003年(平成15年)に開設された特別養護老人ホームを母体にして、ショートステイやデイサービス、居宅介護支援事業所を併設する。

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