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「良き聴き手」を目指そう…千葉・浦安で回想法講座

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 人生の体験を語り合うことで高齢者の脳と心が活性化し、自信や意欲が回復する効果があると言われる「回想法」を学び、ボランティアなどに役立ててもらおうと、「認知症予防 基礎から学ぶ『回想法』」の講座が3月27日、千葉県浦安市の市立中央図書館で開かれ、約30人が熱心に聞き入った。

高齢者の尊厳を支える姿勢が大切

 講師を務めた「回想法ライフレヴュー研究会」代表の中嶋惠美子さんは、「回想法はそれほどお金をかけずに行えるが、『良き聴き手』を養成する必要がある」と話し、高齢者への敬意を深め、尊厳を支えるという気持ちで話を聞く姿勢の大切さを強調した。また、回想法の効果について、①高齢者は、思い出話を語ることで脳と心が活性化し、自信や意欲が回復する、②実施する職員やボランティアの人たちは、高齢者の歴史を知ることで、その人への敬意が深まり、仕事への意欲が向上する、③地域で取り組めば世代間交流が進み、地域の活性化にもつながる--と3つを指摘した。

昔の道具で、より思い出しやすく

昔の弁当箱を使った回想法を説明する中嶋さんに、参加者は熱心に聞き入った(3月27日、千葉県浦安市の市立中央図書館で)

 回想法は毎回テーマを設定し、それを思い出してもらうための道具などを準備して、参加者の思い出を聞いていく手法が一般的だ。

 中嶋さんは「テーマに合った道具を工夫して用いることで、当時をより鮮明に思い出せます」と説明。例えば「布の端切れ」を用いた際には、布を触っていた女性が「こんなに良い手触りの着物を買ってもらったのは一度だけ」と語りだし、嫁入りのときに父親に訪問着を買ってもらった思い出を話した例を紹介した。

 また、昔の弁当箱を使ったときには、実際に白いご飯と梅干しを詰めた「日の丸弁当」を、参加者で分け合って食べながら、当時の話に花を咲かせたこともあったという。

高齢者でも「未来」を考える大切さ

 テーマは回を追うごとに、子どもの頃の思い出から、青春時代、仕事や家事など「過去から未来」へと向かうことが大切という。中嶋さんは「最終回には、もう一度行きたい場所、食べたいもの、会いたい人など、これからの楽しみをテーマにしましょう」と呼び掛け、高齢者でも『未来』のことを話すことが大切」とアドバイスしていた。

 講座に参加した「浦安想い出語りの会」代表の小泉健一さんは「高齢者が過去の懐かしい想い出を想起して、それを言葉に換えて良き聴き手に伝えるという、回想法を行う上での大事なポイントを改めて教えていただきました」と話していた。

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