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「減塩」でおいしく健康に…田中食品・石井由嗣課長代理

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ふりかけメーカー「田中食品」 開発部課長代理
石井由嗣さん

 1916年(大正5年)発売のロングセラーふりかけ「旅行の友」で知られる田中食品(本社・広島市、田中茂樹社長)。「おいしく健康」という創業理念の下、早くから自社商品の減塩化に取り組んできた。そもそも塩味が“売り”のふりかけの減塩化は、味を損なえば、商品自体の存在価値をなくしてしまう。「減塩」チャレンジ企業に聞くシリーズの8回目は、同社開発部の石井由嗣課長代理に、減塩化への道のりと思いを聞いた。

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15年ぐらい前から減塩にチャレンジ

――減塩商品としては、2010年に「減塩わかめごはん」、11年に「減塩赤しそ」を販売し始めました。このうち、「減塩わかめごはん」は、17年に日本高血圧学会(JSH)の減塩食品アワード金賞を受賞しています。

 「看板商品である『旅行の友』は、カルシウムを豊富に含み、『おいしく健康』をキャッチフレーズにしています。「子を想う親心」を創業の精神としており、おいしさだけでなく常に健康も追求しています。

 そういった背景から、比較的古くから減塩商品の開発に取り組んでおり、15年ぐらい前に減塩化した赤しそのふりかけを販売したこともありました。従来品と比べて20%減塩した商品で、味を保ったまま減塩するという意味で、ギリギリの線でしたが、残念ながら市場に受け入れてもらえませんでした。

 高齢化が進み、健康志向がより強まる中、10年ぐらい前から、塩を多く使うふりかけに対して、『塩分が気になる』という声が、徐々にお客さまから寄せられるようになりました。お客さまのニーズに応えるべく、より本腰を入れて取り組んだ結果、ようやく納得できる味の減塩ふりかけを開発することができました」

日本高血圧学会総会での展示(●年●月)

日本高血圧学会総会での展示(2010年10月)

減塩食品リスト記載を機に売り上げアップ

――売り上げや評判はどうでしたか?

 「最初の3、4年の売り上げは、ほぼ横ばい状態でした。営業も頑張ってくれたのですが、『減塩商品はおいしくない』という固定観念をなかなか払拭できませんでした。ただ、実際に目隠しした上でお客さまに減塩商品とレギュラー商品を試食してもらい、『味に違いがない』という評価もいただいていました。営業の地道な努力が実り始めようとかという時に、(日本高血圧学会減塩委員会の) 減塩食品リスト に記載され、それらの効果もあいまって売り上げも伸びてきました。主たる販売場所であるスーパーだけでなく、病院などの医療機関からも問い合わせがくるようになりました。今では、だいぶ認知度も上がったと実感しています」

――開発の過程で一番苦労された点はどこでしょう。

 「ふりかけは塩の味が利いていてこそ、おいしいのであって、その特性上、塩を多く用いることになります。塩味をなくすと、商品の存在意義自体が失われてしまいます。塩味を残したまま、どう減塩していくかに苦心しました。具体的には、ナトリウム塩をカリウム塩に置き換え、カリウム塩によって損なわれるうま味を、ポリグルタミン酸(納豆のネバネバ成分)を加えることで補っています。これによって、従来品に比べて約30%の減塩を実現しました」

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手間がかかった「ふりかけタイプ」の減塩

――ご飯にかける、ふりかけタイプの減塩商品である「減塩のり.たまご」と「減塩 かつお みりん焼」を昨年発売しました。先の2商品の時とは違う苦労があったのでしょうか。

 「混ぜこむタイプは元々塩分が多く、商品の50%くらいが塩分なのに対して、ふりかけタイプだとせいぜい十数%にとどまります。塩分が少ない分、さらに減らすのは大変でした。また、混ぜこむタイプだと、わかめもしくはしその塩分を調整すればよかったのですが、ふりかけタイプだと、のりと卵、味付けした白ゴマとカツオ節といったように、複数の具材の塩分を調整しなくてはならないので、その分、余計に手間がかかりました。

 元々塩分が少ない商品で、『減塩化が必要なのか』という議論が社内でありました。それが、混ぜこむタイプの発売から5年もかかる原因の一つにもなりました。そうした中、混ぜこむタイプの売り上げが伸びてきたことから、今後も減塩市場は伸びると判断し、販売に至りました」

看板商品「旅行の友」の減塩実現を

――今後の減塩化商品の開発予定について教えてください。

 「最終的には、看板商品である『旅行の友』で減塩化を実現したいと思っています。ただ、なかなかハードルが高いのも事実です。弊社の商品は乾燥させているものがほとんどなので、ただ単純に塩を減らせばいい、というものではありません。塩と具材を一緒に乾燥させているので、塩を減らすと分量が減ります。また、塩を減らすことで、保存性も損なわれます。塩がある程度入っていることで生まれる、サクサクとした食感にも影響が出ます。それらの問題を、ひとつひとつ解決しなくてはなりません。

 また、『旅行の友』は、昨年発売から100周年を迎え、長く消費者の皆さんから愛されてきました。実際、素材の産地を変えただけで、『味が変わった』という声が寄せられるくらいです。そうした古くからのファンの方の舌に納得してもらえる商品でなくてはなりません。ただ、『おいしく健康』を創業の理念としています。近いうちに、なんとかそれを実現したいと思っています」

[PR]田中食品株式会社のおいしく、使いやすい減塩食品

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減塩 わかめごはん

<減塩率 30%>
食塩相当量 27.9g
(100gあたり)
商品の詳しい情報は こちら

減塩赤しそ

減塩 赤しそ

<減塩率 30%>
食塩相当量 27.9g
(100gあたり)
商品の詳しい情報は こちら

減塩鰹みりん焼

減塩 鰹みりん焼

<減塩率 30%>
食塩相当量 8.4g
(100gあたり)
商品の詳しい情報は こちら

減塩減塩のり.たまご

減塩 のり.たまご

<減塩率 30%>
食塩相当量 8.1g
(100gあたり)
商品の詳しい情報は こちら

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[PR]「減塩」チャレンジ企業に聞く