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梅干しの減塩、試行錯誤し「伝統の味」守る…中田食品・大川智義課長

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梅干し加工食品メーカー「中田食品」 研究開発室 課長
大川智義さん

 減塩食品の開発・普及を通じて、健康社会の実現に貢献する企業へのインタビューシリーズ3回目は、明治30年(1897年)創業の老舗梅干し加工食品メーカーの中田食品(本社・和歌山県田辺市、中田吉昭社長)。高塩分食品の筆頭にあげられる梅干しの減塩にどのように取り組んだのか、研究開発室の大川智義課長に聞いた。

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――減塩梅干しを開発・販売に至った経緯を教えてください。

 「開発に取り組んだのは、2007年からです。世界的にみて、日本人は食塩の摂取量は多く、そのうえ、塩分が多い加工食品の普及が進みました。塩分の高い食品としてまずあげられるのが梅干し。消費者の健康のため、加工食品メーカーとして、われわれも梅干しの減塩化に取り組んでいく必要があると、開発を始めました」

カリウム塩で減塩、苦み対策に腐心

――第1弾の減塩化商品として、2010年に「塩味まろやか昔ながらの白干し梅」の販売を開始しています。開発において苦労した点は?

 「当時、すでに『減塩』をうたった梅干しは流通していました。それは単に塩分を減らしたもので、その分、味は物足りません。ですから当社では消費者の方に満足していただけるよう、『塩味が感じられる減塩梅干し』をコンセプトに開発をしました。

 普通の梅干しですと、ナトリウム塩を使って漬け込むのですが、その一部をカリウム塩に置き換えることで減塩します。ただ、カリウム塩を使うと苦みが生じます。そこをどうマスキングするかがポイントでした。いろいろ試行錯誤した結果、ポリグルタミン酸(納豆のネバネバの主成分)を使うことで、20%から12%に減塩しながらも、従来の塩味と変わらない味を出すことに成功しました」

――続いて12年に、調味梅干の分野で塩分を4%までカットし、なおかつ塩分7%の梅干しの味が感じられる「減塩なのにこんなにうまい梅干」を第2弾として販売しました。

 「梅干しの生産過程は、原材料としての梅干し(白干し梅)を作る前段階、それを加工していく後段階に分かれます。『昔ながらの白干し梅』は、その前段階で減塩した白干し梅です。『減塩なのにこんなに旨い梅干』は、その白干し梅を使って、さらに減塩化を図りました。

 後段階でも、やはりカリウム塩の苦みが引き立ってくるので、酸味や甘味などにも工夫をこらして塩味を出しました」

和歌山県田辺市の本社工場での梅干しのパック詰め作業(中田食品提供)

和歌山県田辺市の本社工場での梅干しのパック詰め作業(中田食品提供)

3%実現し、際立つ「うまさ」で大ヒット

――2010年と12年に販売した2商品を経て、集大成として開発したのが15年に販売した「おいしく減塩 うす塩味 塩分3%」「おいしく減塩 しそ風味 塩分3%」「おいしく減塩 はちみつ 塩分3%」の3商品と聞きました。

 「生産過程の前段階で減塩した白干し梅をベースにした前の2商品に対し、それを後段階だけでできるようにしたのが『おいしく減塩(調味梅干)』です。これは通常の白干し梅から作るのですが、まず水で塩抜きをします。それを従来の調味梅干しに比べて3倍の時間をかけます。その後調味液に漬けることで、3%までの減塩品ができあがります。しかし長く水に漬けると、梅の味自体も抜けてきます。梅の味を残しつつ、ぎりぎりまで減塩するということで、その両方のバランスを取るのに苦心しました。

 他社の減塩梅干しと比べて味が際立っていることは、発売前のモニター調査でわかっていました。おかげさまで大ヒットし、減塩商品でありながら、今では弊社の主力3商品の一つにまでなっています」

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――そうした長年の取り組みが、第2回JSH減塩商品アワード(2016年)での金賞受賞につながったのですね。

 「びっくりしましたね。それと、やっと苦労が報われたと。最初の二つの商品は、売り上げだけで評価すると正直、失敗作です。お荷物になりかねない研究・開発を、受賞までの9年間支えてくれた会社に感謝しています」

――今後も商品の減塩化にチャレンジしていくのですね。

 「主力製品について、徐々に減塩化を進めていく予定です。ただし、どれもこれも減塩するというわけではありません。昔、家でおばあちゃんが漬けてくれた、酸っぱくて、しょっぱい味の梅干しもおいしく減塩して楽しんでいただけるようにしたいと思っています。

 同様に様々な品ぞろえで減塩化を進めていくにつれ、減塩化商品の比率がもっと高まっていくことは間違いありません。私どもは梅干しメーカーとして減塩技術で日本の伝統的な食文化に貢献していければと考えています」

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おいしく減塩 うす塩味 120g

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おいしく減塩 しそ風味 120g

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食塩相当量 2.8g
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おいしく減塩 はちみつ 120g

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食塩相当量 2.8g
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