高血圧をコントロールしよう

賢い野菜の食べ方…食塩を取り過ぎず、カリウムを取ろう!

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自治医科大学附属病院 臨床栄養部栄養管理室長 佐藤敏子さん

 5月のコラムでも紹介されましたが、カリウムには腎臓からナトリウムを排出する働きがあります。「高血圧治療ガイドライン2014」においても、減塩とともにカリウムを積極的に取ることを勧めています。ただし、腎機能が低下しているとカリウムの排出がうまくいかず、カリウムが血中に蓄積して高カリウム血症になりやすいため、注意が必要です。

カリウムを多く含む食品とは

 カリウムは主に野菜類や果物類、海藻類などに多く含まれます。カリウムは水溶性なので、野菜をゆでるとゆで汁に溶け出します。生で食べたり、蒸したり、電子レンジを使用したりする調理方法は、食品に含まれるカリウムを比較的多く摂取することができます。

 果物は糖分を多く含み、取り過ぎると「エネルギー過剰」となりますので、肥満や糖尿病の方は、果物の取り過ぎは避けてください。

 主な食品のカリウム量を示します。

 

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 カリウムはどのくらいとったらよいのか

 2012年、世界保健機関(WHO)は成人を対象とした高血圧予防のための望ましいカリウム摂取量として3510ミリグラム/日以上を提案していますが、日本人のカリウム摂取量は少ないため、「日本人の食事摂取基準2015年版」(厚生労働省)では、成人のカリウム摂取の目標量を男性3000ミリグラム/日以上、女性2600ミリグラム/日以上としています。

 さて、栄養素をバランスよくとるためには、毎食、「主食+主菜+副菜」とそろえて取る方法が望ましく、目標量のカリウムを確保するためには、副菜の野菜をどのようにとるかがポイントとなります。1日に必要な野菜の摂取は350グラム(うち、緑黄色野菜120グラム)で、毎食、その3分の1程度を目安にしてください。

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 例えば、ある食事のカリウム量を示します。

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「野菜たっぷり塩少な目」の献立ポイント

 野菜を十分にとりたいのですが、食塩をとり過ぎない献立の工夫を紹介します。

 (1)下味付けずに「たれ(あるいはソース)」で

 野菜のグリルや蒸し野菜などを「たれ」や「トマトソース」などでいただく方法ですが、市販のドレッシングや焼き肉のたれ、ポン酢醬油しょうゆなどでよいです。

>>手作りポン酢醬油(大さじ1杯15g 食塩相当量0.7g)

【材料100g分】
だし汁(食塩無添加)50g、醤油 30g、酢 20g
材料をすべて合わせ、一煮立ちさせ、冷まします。

(2)サラダは比較的減塩

 市販のマヨネーズは大さじ1杯(12g)で食塩相当量0.2g、ドレッシング大さじ1杯(14g)は食塩相当量0.4gのものもありますが、製品により差があります。栄養成分表示をよく確認してください。カロリーオフの製品もあります。

(3)「野菜+果物」でスムージー

genen_js 小松菜とリンゴのスムージーを紹介しますが、味付け用の食塩は不要です。

【材料(1杯分)】
小松菜(生)60g、りんご(正味)90g、レモン汁15g、水25g
※好みで蜂蜜を適宜

>>蜂蜜以外の材料でカリウム約400mg

(4)市販の野菜ジュースを活用

 どうしても野菜が不足しがちで1日350gとることが難しい場合は、市販の野菜ジュースで補います。栄養成分表示でナトリウムが少ないものを選びましょう。

>>製品にもよりますが、200mlでカリウム約700mg

sato_kao125【プロフィル】自治医科大学附属病院臨床栄養部 栄養管理室長 佐藤敏子(さとう としこ)さん
 1980年3月に共立女子大学家政学部食物学科卒業。管理栄養士。自治医科大学附属大宮医療センター(現・さいたま医療センター)栄養部・栄養室長などを経て、2011年4月から現職。12年から「とちぎのめぐみプロジェクト」という減塩活動を実施している。

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