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中小企業の健康経営は…東商がアンケート調査

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2017健康経営ハンドブック

東商発行の2017健康経営ハンドブック

 東京商工会議所(三村明夫会頭)はこのほど、従業員が300人以下の都内の中小企業329社を対象に、健康経営の認知度や取り組む上での課題などについて、アンケート調査を行った。

健康経営、認知度はまだまだ

 調査には176社が回答した。「健康経営」という言葉の認知度の質問では、「内容を知っており取り組んでいる、または内容を知っている」が27.4%、「内容は知らないが、聞いたことはある」が32.6%と、6割の企業が「健康経営」という言葉を認知していた。

 一方、「聞いたことがない」という企業も40.0%を占めた。

 同会議所サービス・交流部の藤田善三担当部長は「福利厚生が比較的充実している大企業に比べて、中小企業の間では、健康経営の認知度はまだまだ。より一層、普及させることが必要だ」と話す。

7割近くが「いずれは取り組みたい」

 調査では、健康経営という言葉を聞いたことがないという企業を前提に、「健康経営とは、従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する経営手法。従業員の健康の維持・増進を図ることで従業員の生産性を高め、ひいては企業の企業価値・生産性を向上させることを目的とするもの」という考え方を示したうえで、すべての企業を対象に健康経営に取り組みたいかどうかを聞いた。

 その結果、「現在実践している」が20.8%、「今は実践していないが近い将来具体的に実践する予定がある」が4.6%、「いずれ実践したい」が67.1%、「実践したいとは思わない」が7.5%だった。

 ほとんどの企業が実行しているか、いずれ実行しようと考えている理由について、藤田担当部長は「中小企業の従業員の高齢化が急激に進んでいるという現状から、健康経営が人材流出を防ぐために他社との差別化を図るための一つの手段となっている」と分析する。

「どのようなことをしたらいいのか」

 健康経営に取り組むための課題を複数回答で聞いたところ、1位は「どのようなことをしたらいいのか分からない」で38.1%、2位が「ノウハウがない」と「社内の人員がいない」でともに22.7%、4位が「予算がない」12.5%、5位が「相談できる社外の専門家がいない」8.0%だった。

 藤田担当部長によると、大企業の場合、専門のスタッフを確保できるが、中小企業では本来の業務をこなしながら健康経営をどのように行えばいいか調べるだけでも大変な作業となるため、「どのようなことをしたらいいか分からない」との回答がトップになった、とみている。また、他の回答は、中小企業は法定の健康診断ぐらいしか行えず、人が足りず、予算もない、という苦しい環境の中で、健康経営を行うのが難しい実態を示しているという。

eラーニング、ハンドブック、助言…支援拡大

 同会議所は、昨年5月から、中小企業診断士や企業の健康対策担当者を対象に健康経営の重要性を経営者に伝えたり、助言したりする専門家の「健康経営アドバイザー」の育成に取り組んでいる。今回のアンケート結果を受け、8月1日からは、健康経営アドバイザーになるための研修をウェブ上でのeラーニングで学べる仕組みを導入した。

 このほか、健康経営の取り組みなどを掲載した「健康経営ハンドブック2017」を7月末から頒布している。昨年初めて発行したハンドブックが好評だったことから、内容を改訂して引き続き発行した。 

 また、同会議所は今年度から、健康経営アドバイザーと認定した中小企業診断士などを1年間に5回派遣し、計画立案から現状改善までをアドバイスする事業も始める。藤田担当部長は、「健康経営を実践して、従業員の健康維持、増進対策の優先順位を上げた方が、結果的に生産性も上昇するという呼びかけを地道に続けていきたい」と話している。

 

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