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健康経営の人材を育成へ…渋谷のIT企業などが新組織

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 東京都内に本社がある情報技術(IT)企業など9社でつくる「渋谷ウェルネスシティ・コンソーシアム」は、新たな組織「日本健康企業推進者協会」を10月に設置し、従業員の健康対策に取り組む人材の育成などに乗り出す。
 協会の目玉事業として、「健康企業指導員」を養成する講座を設ける。健康経営を推進するための社内体制を考えたり、成功例や失敗例、政府の施策などを学んだりしたうえで、受講生が自社で取り組む企画書をまとめるという内容を想定している。
 このほか、健康増進や生産性向上に関する研修会の開催、参加企業への指導・助言、交流イベントの企画・開催などを行う。
 コンソーシアムの理事長を務めるDeNAの平井孝幸・CHO(Chief Health Officer=最高健康責任者)室室長代理は、「講座で自ら作成した健康経営推進の企画書を実際に実行できる『実践者』の育成を最大の目的としたい」と話している。


◆◇◆◇◆

参加型議論でノウハウ共有

渋谷ウェルネス コンソーシアムは昨年6月、平井さんらの呼びかけに応じた企業で発足した。現在は、ミクシィ、サイバーエージェント、東急電鉄などが会員に名を連ねる。
 「自社の社員にヒアリングを行ったところ、エンジニアを中心に腰痛や肩こりなどに悩んでいる人が多いことがわかり、社員の健康に投資すれば、ビジネスの成果となって戻ってくる」
 こう考えた平井さんは、社内にCHO室を設置するように提言し、昨年1月に実現させた。従業員の勤務形態が不規則で、労働が過重になりがちなIT企業が多い渋谷から、「健康経営の波を作り出したい」と考え、経済産業省や渋谷区と連携し、コンソーシアム発足にこぎ着けたという。
 コンソーシアムは毎月1回、会合を開いている。会員企業のほか、健康経営に関心を持つ約20社の関係者がオブザーバーとして加わることもある。会合の特徴は、徹底的な参加型の議論。「人の話を聞くレクチャー一辺倒ではなく、他社の事例を参考に、さらにそれを深掘りして話し合うことで、実践的なノウハウを共有することにつながる」と平井さんは、その意義を強調する。
 7月に開かれた集まり=写真=では、3社の担当者が「健康経営のKPI(重要業績評価指標)、ここを見るべし」と題したパネルディスカッションを行い、参加企業がそれぞれの取り組みを発表した。
 DeNAは、半数以上の社員が腰痛や睡眠に関する悩みを抱えていることがわかり、生産性低下による経済損失額(推計)を発表した。東急電鉄は、仕事の集中度を測定する特殊なメガネを活用して仕事のパフォーマンスを数値化したところ、渋谷の本社より横浜市のサテライトオフィス勤務の方が、集中力が発揮されていることがわかったと発表し、参加者の関心を引いた。
 参加者は5、6人で一組になって「健康経営における数字とは何か」というテーマで話し合い、討議した結果を大きな紙に書き込んだ。従業員のメンタル不全、「幸せな職場環境」とはどのような状態か、といった問題などについて議論を深めた。(塩崎淳一郎)

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