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受動喫煙防止目指し意見交換

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受動喫煙シンポ レストランやスポーツ競技場など公共空間での全面禁煙を目指そうという「2017年世界禁煙デー記念イベント」(日本医師会など主催)が、5月31日、東京の日本医師会館で開かれ、専門家とともに約200人の聴衆も加わり、「受動喫煙防止対策」について意見を交換した=写真=。

 世界禁煙デーを広くアピールするとともに、2020年の東京五輪・パラリンピック大会に向けて、受動喫煙防止対策の強化を目指し、たばこによる健康被害に詳しい専門家らが講師になって、喫煙室などで受動喫煙を余儀なくされるサービス産業の従業員らの健康被害に着目して論議した。 

「屋内全面禁煙のための法規制を」

 最初に、産業医科大学の大和浩教授が「受動喫煙防止に関する新しい知見」と題して講演。日本では受動喫煙が原因で年間約1万5000人が死亡しているという推計結果を紹介した。たとえ分煙のために飲食店などで喫煙室を設けたとしても、室内からの出入りで大量の煙が外部に出たり、室内で働く従業員が高濃度の受動喫煙にさらされたりするなどの問題があり、大和教授は「飲食店の利用者だけではなく、従業員も保護するためには屋内では全面禁煙しかない」と強調した。

 そして、海外に比べ、日本の禁煙施策は遅れをとっているとして、屋内全面禁煙法がある国ほど国民の入院数が減少するとのデータを示し、2004年のアテネ五輪以来、これまでの五輪開催地では受動喫煙防止に関する法律や条例を例外なく設けていることから、東京五輪・パラリンピック大会に向けた屋内施設全面禁煙化のための法規制を急ぐべきだと述べた。

 さらに、あるファミリーレストランが改装に伴う禁煙化で営業収入が増加したというデータなどを基に、国民の8割が非喫煙者である以上、レストランやバーを法律で全面禁煙にしても減収になることはない、という主張を展開。受動喫煙防止対策への早期の取り組みを重ねて呼びかけた。 

  ※参考記事;ファミレス、全席禁煙にすると売り上げアップ…産業医大調査

 健康日本21推進全国連絡協議会会長の下光輝一氏は「健康日本21の視点から見た受動喫煙防止対策」として、日本でのリスク要因別の関連死亡者数の統計から喫煙の死亡者数が最も多いことを示し、職場や飲食店では非喫煙者の4割近くが受動喫煙にあっているという現状を指摘して、受動喫煙防止に向けた日本国内の対策が著しく遅れていると主張。

 大和教授と同様に、喫煙室を設置しても従業員の受動喫煙問題が依然として残されていることなどを例に挙げ、屋内全面禁煙と罰則付きの受動喫煙防止法制定を強く要望した。

「禁煙は健康寿命延ばすため」

 「受動喫煙防止の観点からさまざまな阻害要因について」と題したシンポジウムには、大和教授や東京都医師会会長の尾崎治夫氏らが登壇。

 医師側から「健康寿命を延ばすためには、たばこによる健康被害対策は避けて通れない。禁煙を訴えているのは健康寿命延伸のため」という発言があったほか、研究者から「たばこによる健康被害についてまだ理解が広く及んでいない。多くの人に勉強してもらう必要がある」という声も出て、受動喫煙防止対策をできるだけ早急に進めるよう広く訴えることで意見がまとまった。

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