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自治体の注目を集める「クアオルト健康ウォーキング」

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頑張りすぎないクアオルト健康ウォーキングを楽しむ人たち(2016年10月、山形県上山市提供)

頑張りすぎないクアオルト健康ウォーキングを楽しむ人たち(2016年10月、山形県上山市提供)

 体に負担のない、がんばり過ぎない「クアオルト(ドイツ語で健康保養地)健康ウォーキング」を住民の健康づくりに取り入れる自治体が増えている。クアオルト健康ウォーキングは、冷気や風などの現地の気候を活用して、汗を上手に揮発させ、体表面の温度を下げながら野山を歩くことで、運動効果を高める「気候性地形療法」。ドイツのクアオルトでは保険が適用され、心臓病のリハビリや高血圧治療などに取り入れられているが、日本では、住民の健康増進だけでなく、自治体が観光資源のひとつとして活用する動きも出ている。

 国内では山形県上山かみのやま市が地域住民の健康づくりにいち早く取り入れ、市内に全20コースを整備。そのうち8コースが、「気候性地形療法」の認定機関のひとつであるドイツのミュンヘン大学に公式コースとして認定された。市内では専任のガイドが年間360日、市民や観光客を対象にクアオルト健康ウォーキングを開催している。6月には同市を舞台として同ウォーキングを取り入れた旅行会社のバスツアーも始まる。

 目指せ! 「健康聖地」

 4月26日には、同ウォーキングを活用した地域住民の健康づくりを応援する第1回「太陽生命クアオルト健康ウオーキングアワード2016」(主催・日本クアオルト研究所)の授賞式が都内で行われ、住民の健康づくりや高齢化対策などが評価された岐阜県飛騨市、岡山県新見市、兵庫県多可町の3市町村がアワードを受賞した。

 3自治体は今後、クアオルト健康ウォーキング専任ガイドの育成やコース整備に取り組み、地域住民の健康づくりを積極的に進めていくほか、同ウォーキングを観光の目玉として、PRしていくことを検討している。

 受賞した飛騨市の都竹つづく淳也市長は、「飛騨はエゴマなど薬草の特産地で自然が豊か。温泉もあり、この地域資源を生かして、観光を盛り上げていきたいと考えていた時にこのクアオルト健康ウォーキングを知った。アニメ映画『君の名は。』の“聖地”となった飛騨市だが、今後は、『健康聖地』となれるよう、このウォーキングを進めていきたい」と話している。

 早稲田大学スポーツ科学学術院の坂本静男教授は、「涼しい森林や野山で、皮膚の温度を2度下げてウォーキングした場合、心臓への負担が減るという研究結果も出ている。医療費の増大が社会問題となる中、病気になる前の一人ひとりの健康づくりがますます重要になっており、こうした取り組みが広がることは喜ばしい」と話している。

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