健康一言解説

ヘモグロビンA1c (HbA1c)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 「ヘモグロビン・エーワンシー」、もしくは「エイチビー・エーワンシー」と発音され、通常の健康診断でも血液検査で測定される。糖尿病や糖尿病予備軍(境界型)の人が注意を払うべき項目だ。

 糖尿病は血液中に過剰な糖分(ブドウ糖)が含まれる病気。食べ物で体内に取り込んだ糖質をきちんと処理できなくなり、余剰となった分がブドウ糖に変換されて、血中の濃度が高くなっている状態である。

 ただし、血中のブドウ糖濃度を示す「血糖値」は、直近の食事内容や食後の経過時間、直前の運動量など、測定時の条件によって上下する。たくさん食べれば体内に糖分は増えているわけだし、体を動かせばどんどん消費されて減っていくのだから、その場限りの数値を測定しているに過ぎない。目安にはなるが、その人の状況をきちんと把握するには不十分だ。

 一方、「HbA1c」は、直近数か月の血糖値の状態を示してくれるスコアなので、その人の直近の行動に左右されず、「慢性的に血糖値が高いかどうか」、つまり「糖尿病かどうか」「どの程度の進行具合か」などを伝えてくれる。

 それでは、血糖値とはどう違うのか。

 昔、理科の授業で習った通り、ヘモグロビン(Hb)は赤血球に含まれているたんぱく質で、体内に取り込んだ酸素に結合して、体の隅々に運んでくれる役割を果たしている。これがうまく機能しないと体は酸欠状態になる。貧血の人がフラフラするのは血液が薄くなり、ヘモグロビンが足りず、体内が低酸素状態になっているためだ。ちなみに一度生みだされた赤血球の寿命は4か月程度とされている。

 ヘモグロビンには、血液中のブドウ糖とも結合する性質もある。結合すると「グリコヘモグロビン」という物質になり、HbA1cはその一種だ。従って血液中におけるHbA1cの割合を測定することは、数か月の間に血中でヘモグロビンがブドウ糖と結合した結果がわかり、慢性的な血中ブドウ糖の量を推察することができる。これが糖尿病の状況を示すスコアとなり得るわけだ。

 日本糖尿病学会によると、HbA1c6.5%以上になると糖尿病と診断される。

 「健康診断のたびに、この数値が上がっているな」と感じたら、食生活を見直し、積極的に運動を取り入れるなど、日々の生活習慣を見直したい。(染谷 一)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

健康一言解説

  • 健康経営アドバイザー

     健康経営の重要性を経営者に伝えたり、助言をしたりする専門家。東京商工会議所が講座=写真=を開き、講義終了後の効果測定テスト(マークシート式)を受け、合格すると有効期限が1年の認定証を与えられる。更新…[続きを見る]

    健康一言解説

  • ヘモグロビンA1c (HbA1c)

     「ヘモグロビン・エーワンシー」、もしくは「エイチビー・エーワンシー」と発音され、通常の健康診断でも血液検査で測定される。糖尿病や糖尿病予備軍(境界型)の人が注意を払うべき項目だ。 糖尿病は血液中に…[続きを見る]

    健康一言解説

  • メタボ~「メタボリックシンドローム」と「隠れメタボ」~

     健康診断の結果に一喜一憂する――。おなじみの光景だろう。オフィスでも自分の結果が配られて、青ざめたり、にんまりと余裕の笑顔を見せたり。同僚と結果を見せ合って「年齢とともに体重も増えていくなあ。家族か…[続きを見る]

    健康一言解説