[経済アナリスト 森永卓郎さん](1)命の危険もあった重度糖尿病を一気に改善 

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森永卓郎さん

――今年、20キロも体重を減らしたそうですが。

 スポーツジムの指導でトレーニングと食事制限を行い、2か月半でほぼ20キロ減らしました。一番太っていたピーク時から比べると25キロぐらい減りました。

――わずか2か月半で! どのような食事療法だったのですか?

 糖質制限です。栄養指導を受けたジムのコーチの指導に従って、食事の糖質量を1日5グラム程度に抑えていました。ご飯やパン、麺類などの炭水化物、スイーツやフルーツはもちろんですが、根菜類にも一切手をつけませんでした(*)。その代わりに食事の量にはまったく制約がありませんでしたので、肉や魚、納豆、豆腐などはいくら食べても大丈夫でした。

――減量前の食生活はどうだったのですか?

 もうメチャクチャでした。1日5食で間食も多く、甘いコーラを5リットルぐらいガブ飲みしていました。だいたい毎日6000キロカロリーは取っていたと思います。一番ひどかったのは2003年からの5年間ぐらい。ラジオの帯番組をやっていたため、深夜2時半ぐらいに起きて、そのまま夜中の12時ぐらいまで働く生活でした。しかも1年間を通じて1日も休みなし。肉体的には極限状態でした。常に睡魔との闘いだったため、目を覚ますためにも少しでも時間があると食べ続けていました。それが積み重なって、入院が必要なほど重度の糖尿病になっていたのです。

――糖尿病の状態は?

 ヘモグロビンA1c(**)は11.4%にもなっていました。あのままでは命の危険もありましたね。

――相当に悪い状態ですね。ヘモグロビンA1cは基準値が6.5%未満で7%以上になると要治療、8%を超えると神経障害や腎障害などの合併症を起こしてもおかしくない。自覚症状はあったのですか?

 いつものどが渇き、手足のしびれもありました。実を言うと、合併症で眼底出血を起こし、失明の危機だったのです

――そこまで重篤な糖尿病だったのですか……。血糖値を改善するためには、薬による治療と食事の制限と適切な運動が不可欠な状態ですね。

 その通りです。そこでGLP-1受容体作動薬という自己注射や血糖値を下げる薬を山のように飲みながらの減量スタートでした。ところが薬による治療は1か月半ぐらいでストップがかかりました。

――なぜですか?

 減量を始めるなり、血糖値は一直線に下がり始めたのです。以前の血糖値は400 mg/dlぐらいあったのが、薬を併用すると50 mg/dl近くにまで下がってしまった。

――一般的に空腹時血糖値は70~109mg/dlが基準値ですので、それはむしろ低血糖の状態ですね。

 はい。下がり過ぎてしまい、医師の指導で薬をやめることにしたのです。

――つまり薬から離脱できてしまった。

 ヘモグロビンA1cは最後には5.8%まで下がりました。現在は6.1%ぐらいですね。

――すごい! 完全に正常値ですね。

 そうですが、医師からは血糖値を100~150 mg/dlぐらいにキープするように言われていますので、自分で低血糖になったかなと感じたら、キャンディーやチョコレートを食べて、調整するようにしています。今のところ、定期的に検査を受けていますが、まったく問題はないと言われています。

*森永さんは医師の診察を受けながら炭水化物をほとんど口にしない糖質制限を行いましたが、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、1日の総エネルギー量の50~65%は炭水化物からとることが推奨されています。


**ヘモグロビンA1c 血中にあるグリコヘモグロビンの濃度。糖尿病の状態を示すスコアとなる。

森永 卓郎(もりなが・たくろう)氏 経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。1957年7月12日生まれ、東京都出身、東京大学経済学部経済学科卒業。日本専売公社、三和総合研究所、UFJ総合研究所などを経て、2006年より獨協大学経済学部教授
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