医療大全
かぜ症候群
かぜしょうこうぐん
Common cold syndrome
【初診に適した診療科】
小児科【どんな病気か】
発熱、鼻みず、咳、時に下痢などの胃腸症状を伴う病気で、さまざまな種類のかぜウイルスが原因です。かぜウイルスの種類は無数にあるので、1回かかったらもうかからないというわけにはいかず、何回でもかかります。3カ月未満の赤ちゃんの場合、かぜであってもこじらせやすかったり、かぜと思っていたら別の病気だったりすることもあります。そのような場合は、何日も自宅で様子をみるのではなく、病院を受診することをすすめます。
【検査と診断】
かぜを証明する検査はありません。問診や診察を行って、他の悪い病気ではなさそうだと判断できれば、かぜと診断します。【治療の方法】
まずは安静と睡眠、そして十分な栄養をとることです。かぜに抗生剤は不要です。また、かぜ薬といわれるものは症状を和らげる薬なので、症状が激しい場合は使用しても構いませんが、かぜ薬をのんだからといって早く治ることはありません。解熱薬は、発熱を一時的に和らげてくれます。しかし、発熱はウイルスを排除しようとする自分の免疫反応ですから、無理に下げようとして、薬を飲みすぎるのもよくありません。しかし、高熱でぐったりしている、食事もとれない、眠れないなどの状態であれば、体力の消耗につながるので、医師の指示どおりに解熱薬を使いましょう。高熱の場合は、たとえば40℃が39℃程度に1時間くらい下がっただけで、また高熱になることもよくありますが、強い解熱薬の使用は脳炎や脳症になる率を高めます。
小児ではアセトアミノフェン(アンヒバ、カロナールなど)という、安全な解熱薬を使うことをすすめます。
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