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医療大全

子宮頸がん

子宮頸がん

しきゅうけいがん
Cervical cancer

【初診に適した診療科】
婦人科、産婦人科
【どんな病気か】
子宮の細い部分(頸部)の上皮(粘膜)から発生するがんのことを子宮頸がんといいます。がんは、はじめは上皮のなかにとどまっています(上皮内がん)が、次第に子宮の筋肉に浸潤(しんじゅん)します。さらに腟や子宮のまわりの組織に及んだり、骨盤内のリンパ節に転移したりします。さらに進行すると膀胱・直腸を侵したり、肺・肝臓・骨などに転移したりします。子宮頸がんは40、50代に最も多い病気ですが、20代の人や80歳以上の人にもみられます。
【原因は何か】
ほとんどの子宮頸がんでヒトパピローマウイルスの遺伝子が検出されます。そのため、このウイルスに感染することが子宮頸がん発生の引き金と考えられています。このウイルスは性交により感染するので、初めて性交した年齢が低い人や多くの性交相手がいる人は子宮頸がんになる危険性が高くなります。
【症状の現れ方】
初期ではほとんどが無症状ですが、検診で行う子宮頸部細胞診で発見することができます。自覚症状として不正性器出血(月経以外の出血)が最も多く、とくに性交時に出血しやすくなります。おりもの(帯下(たいげ))が増えることもあります。進行がんでは下腹部痛、腰痛、下肢痛や血尿、血便、排尿障害が現れることがあります。
【治療の方法】
手術療法または放射線療法が子宮頸がんの主な治療法です。治療法は年齢・全身状態、病変の進行期を考慮して選択されます。治療成績は手術・放射線ともほぼ同じですが、日本では手術が可能な2期までは手術療法が選ばれる傾向にあります。
 0期に対しては、子宮頸部だけを円錐形に切り取る円錐切除術を行うことで、術後に妊娠の可能性を残すことができます。また、レーザー治療を行うこともあります。妊娠の希望がない場合は単純子宮全摘術を行うこともあります。
 1a期(1期のなかで浸潤が浅いもの)の場合は単純子宮全摘術が標準的ですが、妊娠を強く希望する人の場合は円錐切除術のみを行うことがあります。1b~2期の場合は、広汎子宮全摘術が一般的で、子宮・子宮傍組織・卵管・卵巣・腟の子宮側3分の1程度・骨盤リンパ節を摘出します。40歳未満の場合は卵巣を温存することもあります。
 高齢者・全身状態の悪い人や3・4期の場合は手術の負担が大きいため放射線療法を行います。

(C)法研

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