医療大全
結節性紅斑
けっせつせいこうはん
Erythema nodosum
【初診に適した診療科】
皮膚科、皮膚泌尿器科【どんな病気か】
下腿(膝から足首まで)に円形ないし不規則形の紅斑が多発し、触ると硬いしこりと圧痛のある病気で、病理学的には皮下脂肪組織を中心とする炎症です。【原因は何か】
細菌、ウイルス、真菌などの感染アレルギーが主な原因と考えられています。そのほか、薬剤によるもの、内臓の悪性腫瘍、ベーチェット病、結核、サルコイドーシス、クローン病などに伴うものがあります。【症状の現れ方】
若年から更年期の女性の下腿前面に好発します。圧痛、時に何もしなくても痛みを伴う直径1~5mmの硬いしこりのある紅斑が多発します。重症の場合は、太ももや腕にまで広がることがあります。しばしば発熱、全身の倦怠感、関節痛などの全身症状を伴います。通常、2~4週で消えますが、反復することがあります。【治療の方法】
ベッドで安静にしていることが最も重要です。薬物療法としては非ステロイド性消炎鎮痛薬やヨードカリの内服が一般的ですが、重症例では副腎皮質ステロイド薬の内服も行われます。基礎疾患がある場合はその治療が重要です。【病気に気づいたらどうする】
バザン硬結性紅斑、結節性多発動脈炎、スウィート病、深在性エリテマトーデス、ウェーバー・クリスチャン病など類似の症状を示す病気が多数あるので皮膚科専門医を受診し、皮膚生検により確定診断を受けることをすすめます。 (C)法研