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医療大全

感染性腸炎

感染性腸炎

かんせんしょうちょうえん
Infectious enteritis

【初診に適した診療科】
内科、消化器科
【どんな病気か】
感染性腸炎とは、細菌、ウイルス、寄生虫などの病原体が腸に感染してさまざまな消化器症状を引き起こす病気です。多くは食品や飲料水をとおして経口的に病原体が体に入りますが。
【原因は何か】
病原体として、細菌ではサルモネラ、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌などがよく知られています。ウイルスで多いのは、成人ではノロウイルス、小児ではロタウイルスです。寄生虫としては赤痢アメーバ、ランブル鞭毛虫(べんもうちゅう)などがあります。
 感染源としては、カンピロバクターでは鶏肉が圧倒的に多く、サルモネラでは鶏卵によるものが最多ですが、イヌ、ミドリガメなどのペットが感染源となることもあります。腸炎ビブリオでは魚介類、腸管出血性大腸菌では牛肉、未殺菌乳が主な感染源です。ノロウイルスは、近年では冬期の食中毒の原因として最も多い病原体で、生牡蠣(なまがき)からの感染によるとされてきましたが、最近では便や吐物からのヒト―ヒト二次感染が問題になっています。
【症状の現れ方】
一般的な症状としては、発熱を伴った下痢、腹痛、吐き気・嘔吐が多く、時には血便を来します。ウイルス性では吐き気や嘔吐症状が強いのが特徴で、発熱はあっても38℃以下の微熱のことが多く、また血便は現れません。感染性腸炎は症状が長く続かないことが多いのですが、一部の寄生虫疾患では下痢が長期間続く場合があります。
【治療の方法】
感染性腸炎は自然治癒の傾向が強いため、全身状態の改善を図る対症療法が中心となります。下痢、嘔吐、発熱のため脱水状態となるので、その程度に応じて経口あるいは経静脈的に水分、電解質、ブドウ糖を補給します。補給には市販のスポーツドリンクが多く用いられています。
 細菌性の場合、嘔吐に対しては制吐薬、腹痛が激しい時は鎮痙(ちんけい)薬(必要最低限に使用)が用いられます。乳酸菌、ビフィズス菌などからなる生菌製剤は、病原菌の定着を抑制し、腸内細菌叢(そう)の回復を促進する効果が期待できるため積極的に用います。
 食事に関しては、腹痛が強かったり、血便を伴う場合は、腸の安静のために絶食が必要ですが、多くの場合は、刺激が少なく消化のよいものであれば食事はとってかまいません。

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