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コラム

思春期の子どもを持つあなたに

 小学校高学年になると、男の子にも女の子にも思春期がやってきます。性ホルモンの影響を受け、心も体も大きく成長すると同時に、それまでのようには親と共有できないことも増えていきます。この世代が抱えやすい学校や家庭内の悩みは、無気力や不登校、引きこもりなどの引き金になることもあります。思春期の繊細な子どもに、親はどう向き合っていけばいいのか。法政大学教授で精神科医の関谷秀子さんが、豊富な臨床経験からお伝えします。

第6部 ひきこもり(上)1日のほとんどをトイレで過ごす中2男子。「ほかに安心できる場所がない」

第6部 ひきこもり(上) 1日のほとんどをトイレで過ごす中2男子。「ほかに安心できる場所がない」

 厚生労働省の定義によると、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」を「ひきこもり」と呼ぶ。ひきこもりは様々な要因が背景となって生じる症状の一つであり、…

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第5部 反抗挑戦性障害(下)母親と同じ布団で寝るB君――「何をしても許される」という万能感

 「ママはもっとましな男と結婚すれば良かったのに」 過去に浮気の経験があり、自分の子どもたちを平気で罵倒してきた父親と、息子の問題行動がまったく見えていない母親――。B君の両親の間には、簡単には埋められない深い溝がありま…

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第5部 反抗挑戦性障害(上)周囲に暴力を振るっていながら、「先生はわかってくれない……」小学6年男子

 健康な精神発達において、子どもが大人に反抗的な行動をとることはごく普通のことである。特に、親離れが始まる思春期には、それまでとは異なる自分自身を作り上げていく過程で、親や教師らに対して反発することもある。一方で、度を越…

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第3部 摂食障害(上) 中2女子、親から受け継いだ「価値観の書き換え」が進まない

 「拒食症」と「過食症」――。両極端の症状が認められる摂食障害は、男性よりも女性に多く発症します。自分の外見を気にし始める思春期の女の子にも多く見られます。「やせたい願望」が高まって、過剰なダイエットや運動に走ってし…

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第2部「うつ状態」(下)「両親の不仲は自分のせい?」…子どもの罪悪感を解消するために

 友達に関心を向ける余裕もなく子どもは児童期と思春期で友達関係の質が変わる。思春期になると、家庭では言えない秘密を仲間と共有し合うようになり、以前よりもはるかに親密で重要な人間関係へと変化する。学校の中での仲間関係がうま…

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第2部「うつ状態」(上)両親の確執にさらされ、学校でも無気力…目標見失って引きこもりに

 青白い顔で「気力が出ない。何もしたくない」と前回触れたように、子どもの中学生時代を「初期思春期」と呼ぶ。親離れが始まることで、家庭内で培われてきた価値観が、仲間との関係を通じて自分の新しいものへと作り変わっていく。その…

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せきや・ひでこ
精神科医、子どものこころ専門医。法政大学現代福祉学部教授。初台クリニック(東京・渋谷区)医師。前関東中央病院精神科部長。

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