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コラム

思春期の子どもを持つあなたに 関谷秀子

 小学校高学年になると、男の子にも女の子にも思春期がやってきます。性ホルモンの影響を受け、心も体も大きく成長すると同時に、それまでのようには親と共有できないことも増えていきます。この世代が抱えやすい学校や家庭内の悩みは、無気力や不登校、引きこもりなどの引き金になることもあります。思春期の繊細な子どもに、親はどう向き合っていけばいいのか。法政大学教授で精神科医の関谷秀子さんが、豊富な臨床経験からお伝えします。

第12部 身体症状症(上)原因不明の頭痛や吐き気を訴える中1女子。背景に隠れた母親との関係は

第12部 身体表現性障害(上)原因不明の頭痛や吐き気を訴える中1女子。背景に隠れた母親との関係は

 身体的な異常がないにもかかわらず、痛みやしびれ、吐き気などの身体症状が持続して表れる。主にストレスが原因と考えられている。都内に住むA子さんは、中学1年生の2学期頃からめまいや頭痛を訴えるようになりました。近所の内…

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第11部 行為障害(下)「自分の親を傷つけている」という罪悪感、絶望感に襲われて

第11部 行為障害(下)「自分の親を傷つけている」という罪悪感、絶望感に襲われて

 母親を精神科に通院させるということ不定期ながら、自分の意志でクリニックに通ってきて、少しずつ自分の心の中をうちあけるようになったA子さんでしたが、心の中の多くを占めていたのは、母親を中心とした家族のことでした。「母親…

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第11部 行為障害(上)「うちの孫は発達障害?」母親に要求を蹴られて逆上し、暴力行為に及ぶ小6女子の「いつものパターン」

第11部 行為障害(上)「うちの孫は発達障害?」母親に要求を蹴られて逆上し、暴力行為に及ぶ小6女子の「いつものパターン」

 行為障害では、人や動物への攻撃性(いじめ、脅迫、残酷な行為)、物の破壊や放火、嘘(うそ)や窃盗、夜遊びや家出、怠学などの反社会的な行動が見られる。一般的ないたずらや反抗をはるかに超えた、悪質なものが多い。10歳にな…

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第10部 発達障害(下)子どもがわがままを爆発させても、腫れ物に触るようでは解決しない。両親の言葉と行動で示すべきこと

第10部 発達障害(下)子どもがわがままを爆発させても、腫れ物に触るようでは解決しない。両親の言葉と行動で示すべきこと

 必要なのは迎合ではなく、年齢相応の対応それ以降、両親とも努力を始めたようです。次の診察では、母親は「おはよう」「お帰り」など、日常的なあいさつはきちんとするようにしていることを話しました。さらに、自分の夫に対して…

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第10部 発達障害(上)母親に「ゲームのアプリのために、クレジットカードをよこせ」と暴れた中3男子。父親が警察を呼んだ後に

第10部 発達障害(上)母親に「ゲームのアプリのために、クレジットカード番号を教えろ」と暴れた中3男子。父親が警察を呼んだ後に

 生まれつき脳の一部に何らかの機能障害があることで発症するが、なぜ機能障害が起こるのかについては、現時点では十分には明らかになっていない。発達障害には、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習…

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第9部 摂食障害(下)自分にマッサージをしてくれる父親に、お菓子を作ってあげる娘。父娘の密着ぶりに母親の心の中は……

第9部 摂食障害(下)自分にマッサージをしてくれる父親に、お菓子を作ってあげる娘。父娘の密着ぶりに母親の心の中は……

 濃密すぎる父娘の関係ある日の診察で、父親がA子さんの家での様子を次のように話しました。A子さんは、時々、父親にアイスクリームやゼリーを手作りしているそうです。そして、それはマッサージをしてもらっていることへの「お…

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第9部 摂食障害(上)「自分を磨くため」のダイエットが「食べることが怖い」に。中3女子の内面に起きたこと

第9部 摂食障害(上)「自分を磨くため」のダイエットが「食べることが怖い」に。中3女子の内面に起きたこと

 一般的に摂食障害というと、「拒食症」や「過食症」によって、日常生活に問題が生じている症状が思い浮かぶ。ただし、体重が正常範囲内であったり、不適切な代償行為(別のことで欲求を満たそうとする行動)の頻度が低かったりと、一般…

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第8部 ADHD(注意欠陥・多動性障害)(下) 祖父の威光の陰で、「いつか自分に返って来るかもしれない」と恐れと罪悪感を抱く

第7部 ADHD(注意欠如・多動症)(下) 祖父の威光の陰で、「いつか自分に返って来るかもしれない」と恐れと罪悪感を抱く

 それまで大きな問題もなく勉強や運動に取り組んできたのに、祖父の敷地内に引っ越ししたことをきっかけに、世代間の境界が混乱し、A君の家族の秩序は壊れ始めました。年齢相応の我慢や努力をせず、幼児的な欲求を通すばかりになって…

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第8部 ADHD(注意欠陥・多動性障害)(上) 父親を「君づけ」で呼ぶ小6男子。2世帯同居から始まった「虎の威を借る」わがままぶり

第7部 ADHD(注意欠陥・多動性障害)(上) 父親を「君づけ」で呼ぶ小6男子。2世帯同居から始まった「虎の威を借る」わがままぶり

 注意欠如・多動性障害(Attention-deficithyperactivitydisorder、ADHD)は、日頃の行動に不注意、多動性、衝動性の三つの症状が多くみられることが特徴。たとえば「忘れ物が多い」「落…

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せきや・ひでこ
精神科医、子どものこころ専門医。法政大学現代福祉学部教授。初台クリニック(東京・渋谷区)医師。前関東中央病院精神科部長。

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