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病名・テーマ 乳がん
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該当病院487か所

乳がん予防切除 保険適用

 乳がんは、女性がかかるがんで最も多い。最新の統計では、生涯で9人に1人がなるとされる。ただ、早期に発見し、適切な治療を受ければ、命を落とすことは少ない。定期的に検診を受けることが重要だ。読売新聞は2020年4~6月…

 乳がんは、女性がかかるがんで最も多い。最新の統計では、生涯で9人に1人がなるとされる。ただ、早期に発見し、適切な治療を受ければ、命を落とすことは少ない。定期的に検診を受けることが重要だ。

 読売新聞は2020年4~6月、がん診療連携拠点病院など1462施設に対し、主に19年の治療実績をアンケートした。

 手術は、乳房をすべて切除する全摘と、がんとその周囲を扇状や円状に切除する温存がある。がんの大きさや広がりのほか、乳房のサイズも踏まえて決める。温存手術の実施は、切除後の乳房が大きく変形しないことや、放射線療法を行うことが条件となる。

 一覧表には、全手術件数のほか、乳房再建手術の件数(18、19年の合計)、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の診療体制などを掲載した。

 失った乳房を作り直す再建手術は、自分のおなかや背中の筋肉、脂肪を移植する自家再建と、人工乳房を使う方法がある。

 19年7月、人工乳房に特殊な血液がんを発症させるリスクがあるとして、製品が自主回収された。この影響で人工乳房の手術が一時中止となったため、一覧表の乳房再建手術と人工乳房手術は、18、19年の実績を合算して載せた。

乳がん予防切除 保険適用

 現在は、新たに承認された人工乳房を使った手術が再開されている。この製品は、血液がんのリスクが非常に低いとされる。

 乳房再建を手がける形成外科医は限られる。自家再建に対応できない医療機関も多い。

 東京都立駒込病院形成再建外科部長の寺尾保信さんは「人工乳房、自家再建はそれぞれに特徴があり、乳房の形やがんの手術法による向き不向きもある。乳房再建を希望する場合、形成外科医の診察を受けた上で方法、時期を決めてほしい」と助言する。

 遺伝医療も身近になってきた。20年4月、HBOCの診療に、公的医療保険が使えるようになった。乳がんや卵巣がんになりやすい遺伝子変異を持つHBOCは、遺伝子検査で診断できる。

 HBOCと診断された乳がんや卵巣がんの患者が、新たながんの発症を防ぐための対策が保険の対象となる。例えば、未発症の乳房や卵管・卵巣を予防的に切除する手術、早期発見に有効な乳房の磁気共鳴画像(MRI)検診だ。

 遺伝子検査を受けるかどうかや、どの対策を選ぶかを決める際は、専門家による説明や意思決定の支援が受けられる「遺伝カウンセリング」が欠かせない。対応できる医療機関は増えているので、納得がいく選択を行うためにも活用してほしい。(中島久美子)


「乳がん」データの見方(主に2019年の治療実績)

乳がん手術:全摘手術と温存手術がある。

乳房温存手術後の放射線療法:温存手術を選んだ場合、手術後に乳房内での再発を防ぐために放射線照射を行う。設備がない場合、提携する医療機関で行うこともある。

乳房再建手術:自分のおなかや背中の筋肉、脂肪を移植する「自家再建」と、シリコーン製の人工乳房を使う方法がある。

カウンセリング体制:遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)は、BRCA1、BRCA2という遺伝子に生まれつき変異がある場合に診断される。この遺伝子検査を受けるかどうかや、結果を受けてどんな対策を取るか、同じリスクを抱える家族にどう対応するかなどについて、医師やカウンセラーが説明や意思決定の支援を行う。

予防切除:HBOCと診断された場合、がんになっていない乳房や卵巣・卵管を予防的に切除する手術。

各種届け出(アンケート回答時):乳がんや卵巣がんを発症した女性を対象にHBOC診療を公的医療保険で行うには、所定の条件を満たした上で国への届け出が必要となる。診断のために行うBRCA1、2検査、乳がんの早期発見のために行う乳房MRI検診、予防切除の実施状況を示した。

乳がん薬物療法の治験:新薬や既存薬の適応外の製造販売承認を目指す製薬企業による治験や、医師が主導して行う治験。治験は厳格な管理の下で実施されるため、医療機関の設備やスタッフの充実度を示す目安にもなる。

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乳がん

病院名
都道府県
市区町村
乳がん手術件数(19年)
うち全摘手術件数
乳房温存手術後の放射線療法(A=自施設で可能、B=提携先で可能、C=受けられない)(20年4月現在)
乳房再建手術件数(18年、19年計)
うち人工乳房を使った手術件数
遺伝カウンセリングの院内体制(20年4月現在)
予防切除/片側乳房切除件数(19年までの累計)
予防切除/卵巣卵管切除件数(19年までの累計)
BRCA1、2遺伝子検査届け出
乳房MRI撮影加算届け出
乳房切除術届け出
子宮附属器腫瘍摘出術届け出
乳がん薬物療法の治験に登録した患者数(19年)
国立病院機構 北海道がんセンター 北海道 札幌市白石区 418 271 93 80 4 13 届け出済 届け出済 届け出済 届け出済 22
札幌乳腺外科クリニック 北海道 札幌市中央区 401 192 0 0   0 0 届け出済 予定なし 予定なし 予定なし 0

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