文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

病院の実力

検索条件

病名・テーマ 食道がん
地域 未選択
病院名 未入力

該当病院374か所

食道がん 胸腔鏡手術7割…肋骨切らず 術後の痛み軽減

 食道がんの年間新規患者数は推計約2万6000人で、男性が8割超を占める。喫煙や過度の飲酒などが影響すると言われ、50歳代以降に増加する。読売新聞は2~3月、がん診療連携拠点病院、日本消化器外科学会の認定施設など96…

 食道がんの年間新規患者数は推計約2万6000人で、男性が8割超を占める。喫煙や過度の飲酒などが影響すると言われ、50歳代以降に増加する。

 読売新聞は2~3月、がん診療連携拠点病院、日本消化器外科学会の認定施設など963施設に2020年の治療実績をアンケートした。

 食道がんの根治を目指す治療の中心は手術だ。がんの進行度に応じ、薬物療法や放射線療法を組み合わせることもある。

 がんが食道の中央付近にできた場合には、長さ25センチ程度の食道の大部分を切除し、胃をのどの辺りまで引き上げ、残した食道とつなげる。再発を防ぐために、食道周辺のリンパ節も切り取ることが多い。

 長い歴史がある開胸手術は、胸部や腹部を15~20センチ切開し、肋骨ろっこつも切るため、患者の身体にかかる負担が大きかった。

食道がん 胸腔鏡手術7割…肋骨切らず 術後の痛み軽減

 現在は、胸部などを5か所程度小さく切開し、そこから小型カメラと切除器具を入れて行う「胸腔きょうくう鏡手術」が増えている。今回の集計では、全手術件数のうち、7割超が胸腔鏡手術だった。肋骨を切る必要がないので術後の痛みは軽減されるが、周辺にある心臓や肺などを傷つけないように行う必要があり、高度な技術が求められる。

 このほか、「縦隔鏡手術」という手術法が18年に保険適用になった。左右の鎖骨の上と腹部5か所程度を1・5~3センチ切開し、小型カメラや切除器具を入れて行う。開胸手術や胸腔鏡手術に比べ、患者の肺にかかる負担を少なくする利点があるとされるが、新しい技術で手がける病院はまだ少ない。今回の集計では、55施設が実施していた。

 がんが食道の粘膜内にとどまるごく早期であれば、口から小さなカメラを挿入し電気メスでがんと周辺の粘膜を切除する「内視鏡的粘膜下層剥離はくり術(ESD)」による治療も可能だ。

 食道がんは、初期の段階では自覚症状がないことが多い。東京大学消化管外科教授の瀬戸泰之さんは「中高年男性などリスクが高い人は、人間ドックなどで胃の内視鏡検査を受ける際、食道も念入りにチェックしてほしいと伝えるとよいでしょう」と話す。(久保晶子)


【データの見方】(2020年の治療実績)

手術総件数(A):食道がんの根治を目指す治療の中心は手術だ。がんが出来た場所などで手術方法は異なるが、がんを含めた食道と胃の一部を切除し、周囲のリンパ節もとることが多い。進行度によって、薬物療法や放射線療法を組み合わせることもある。食道を切除した後には、胃や腸を使い、食道に代わる新たな食物の通り道を再建する。最も歴史のある「開胸手術」は、胸の横を切り開き肋骨を切って食道に到達するため、身体の負担も重い。そのほか切開部分が小さい「胸腔鏡手術」、新たな手術方法として18年に公的保険の適用となった「縦隔鏡手術」がある。

Aのうち胸腔鏡手術(B):胸に5か所程度の小さな穴を開けて、小型カメラと特殊な器具を挿入して食道を切除する手術。傷口が小さく、肋骨を切らないため術後の痛みなど身体への負担は減ることもあり、近年は増加している。

Bのうちロボット支援下手術:胸腔鏡手術のうち、医師がモニターを見ながらロボットを操作して手術を行うロボット支援下手術が18年に公的保険の適用となった。精緻(せいち)な動作が行えるメリットがある一方、より高度な技術が必要とされる。

Aのうち縦隔鏡手術:18年に公的保険の適用となった新たな手術方式。左右の鎖骨の上を小さく切って、小型カメラと切除器具を入れる方法で、患者の肺にかかる負担を軽減し、肺炎などの合併症を従来よりも減らせるとされる。難易度の高い手術で、手がける病院はまだ少なく、今回の集計では回答施設の15%弱に留まった。

手術後の入院(在院)日数の中央値:手術日数を短い順から順にならべた時に中央に位置する日数を示した。今回、回答施設全体の中央値は22日だった。

術前化学放射線療法:ある程度進行している場合には、手術前に化学療法でがんを小さくした後に手術を行うのが標準治療となっている。その他、化学療法と放射線療法を組み合わせた化学放射線療法を行うこともある。今回は、手術前に化学放射線療法を行った件数を尋ねた。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD):がんが食道の粘膜内にとどまりリンパ節への転移がないごく早期では、内視鏡を口から挿入して食道の内側からがんを切り取る。食道がんの場合は、電気メスでがんと周囲の粘膜を切除する「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が一般的。手術後に切除した組織を調べ、リンパ節転移の可能性が高いと判断された場合などには、手術や化学放射線療法を追加で行うこともある。

つづきを読む

食道がん

病院名
都道府県
市区町村
手術総件数(A)
Aのうち胸腔鏡手術(B)・件
Bのうちロボット支援下手術・件
Aのうち縦隔鏡手術・件
手術後の入院(在院)日数の中央値・日
術前化学放射線療法・件
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)・件
手稲渓仁会病院 北海道 札幌市手稲区 46 41 13 0 21 9 22
斗南病院 北海道 札幌市中央区 26 23 14 2 26.5 11 56

この記事は読者会員限定です。

読売新聞の購読者は、読者会員登録(無料)をしていただくと閲覧できます。
読売新聞販売店から届いた招待状をご用意ください。

一般会員向け有料サービスは2020年1月31日をもって終了いたしました。このため、一般会員向け有料登録の受け付けを停止しております。

「全体を見る」でアンケート結果を見る時、「データの見方」が付いていない場合があります。「病名・テーマ」の検索結果ページの解説記事をご参照ください。

医療大全で見る

医療大全では、病気のほか、検診・治療・付き合い方など、項目ごとに整理された記事を読むことができます。

医療大全で「食道がん」を見る

医療相談室で見る

「食道がん」に関連する相談を見る