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緩和ケア 心身の苦痛に対応

 がん患者の心身の痛みなどを和らげ、生活の質を高めるのが「緩和ケア」だ。読売新聞は2019年11月~20年1月、全国のがん診療連携拠点病院と、国立がん研究センターのウェブサイト「がん情報サービス」で公開されている「緩和…

 がん患者の心身の痛みなどを和らげ、生活の質を高めるのが「緩和ケア」だ。

 読売新聞は2019年11月~20年1月、全国のがん診療連携拠点病院と、国立がん研究センターのウェブサイト「がん情報サービス」で公開されている「緩和ケア病棟のある病院」の計726施設に、18年度の診療実績などをアンケートした。

 身体的な痛みは、がんと診断された時に2~5割、進行がんで7~8割に生じているとされる。精神的な不安やいらだちを伴うことがある。仕事や経済的な問題に悩まされる人も少なくない。緩和ケアは、がん診断時から提供されることが望まれる。

 国は18年の第3期がん対策推進基本計画で、緩和ケア提供体制の一層の充実を掲げた。具体的には、診療連携拠点病院に置かれた「緩和ケアチーム」の人員強化や、緩和ケア外来の設置などを求めている。

 チームは、専従(業務の8割以上)または専任(同5割以上)の緩和ケア医やがん看護に詳しい看護師、薬剤師、臨床心理士らで構成される。主治医からの要請を受け、患者や家族から苦痛や不安の状況を詳しく聞き取り、ケアの方針を提案する。

 緩和ケア病棟は、人生の最終段階にある患者を受け入れるというイメージが一般にはまだ根強い。しかし最近は、在宅で緩和ケアを続けるための準備やサポートを行う場所、と位置づける病院が増えている。在宅医療への移行などを念頭に他の医療機関の緩和ケア病棟を紹介した人数も示した。

 アンケートでは、緩和ケアチームが患者や家族から受けた相談を四つの分野に分け、多い順に答えてもらった。「身体的苦痛」を1番目に挙げるところが最も多く、8割を超えた。2番目は「精神的苦痛」、3番目は「治療・療養」、4番目は「社会・生活」だった。

 現場の課題に関する自由記載では「緩和ケアを終末期医療と思い、受診を断る患者や家族がいる」「痛みの抑制に(医療用)麻薬を使うことへの抵抗感がある」などの指摘があった。

 一方、医療者側でも「チームで行う緩和ケアへの理解が十分でない」「診断時から緩和ケア、という意識が浸透していない」といった課題があることも、回答から浮かび上がった。

 がん研有明病院患者・家族支援センター地域連携部長の唐渡からと敦也さんは、「緩和ケアは、治療を担う主治医と緩和ケアチームの二人三脚で患者を支えます。心身の苦痛や生活の悩みなどがあれば、一人で抱え込まず、遠慮なく相談してほしい」と話す。(久保晶子)


データの見方(2018年度の実績、診療体制は2019年11月時点)

 

医師、看護師、薬剤師:専従は業務の8割以上、専任は業務の5割以上。身体の苦痛緩和、精神症状の緩和をそれぞれ担当する医師の数。兼務の場合もある。専従、専任の看護師には、がん看護専門看護師、緩和ケア認定看護師などの資格を持つ人も含まれる。薬剤師は患者・家族への医療用麻薬などの情報提供や服薬指導を担う。

公認心理師・臨床心理士:患者や家族の不安や悩みを聴き、心理的なケア、カウンセリングなどを行う。精神症状を緩和する医師に患者の意思を伝える。

医療ソーシャルワーカー(MSW):入院相談、退院援助など療養や社会復帰に関する相談に乗る。

通院対象緩和ケア外来:通院患者を対象とした緩和ケア外来を設けている医療機関。

外来患者数:

緩和ケア外来の患者数と、がんの主治医からの依頼で緩和ケアチームが診療した患者数などの合計人数(実数)。

うち緩和ケア病棟の入院前相談:外来患者のうち緩和ケア病棟の入院を相談した患者数。入院前相談のみを専門に行う部署を持つ医療機関もある。

他の医療機関の緩和ケア病棟などへの紹介:入院によるケアが必要になった場合、緩和ケア病棟がない医療機関、あるいは、あっても在宅医療を想定して地元に近い緩和ケア病棟などを望む患者に対し、他の医療機関の緩和ケア病棟を紹介した人数。

外来緩和ケア管理料:医療用麻薬を投与する外来患者に緩和ケアチームの診療が行われた場合に加算できる診療報酬。患者ごとに診療実施計画書を作成・説明するなど、緩和ケア体制が充実していることを知る目安となる。

緩和ケア診療加算:入院患者に緩和ケアチームの診療が行われた場合に加算できる診療報酬。緩和ケア体制の充実度を見る一つの目安。

緩和ケア病棟:緩和ケアを専門的に行う体制が整った病棟。

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緩和ケア

病院名
都道府県
市区町村
①医師・身体の苦痛緩和(専従)
①医師・身体の苦痛緩和(専任)
②医師・精神症状緩和(専従)
②医師・精神症状緩和(専任)
専従医師合計
看護師(専従)
看護師(専任)
薬剤師(専従)
薬剤師(専任)
公認心理士、臨床心理士
MSW
通院対象緩和ケア外来〇
外来患者数計
うち緩和ケア病棟入院相談
他の緩和ケア病棟へ紹介
外来緩和ケア管理料 有=●
緩和ケア診療加算 有=◆
緩和ケア病棟あり=〇
緩和ケア病棟・病床数
緩和ケア病棟入院人数
市立札幌病院 北海道 札幌市中央区 2 1 0 1 2 1 1 0 2 1 1 234 0 0
旭川医科大学病院 北海道 旭川市 1 2 1 1 2 2 0 0 2 0 1 1920 0 5

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