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病名・テーマ 脳腫瘍
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脳腫瘍 基本は手術で切除

 手足まひ、言葉出にくい場合受診を脳腫瘍は、頭蓋骨の内部にできる。厚生労働省による2016年の統計では、年間新規患者は約2.8万人とされる。様々な種類がある。多いのは、大脳などにできる「神経膠腫(こうしゅ)」、脳を…

手足まひ、言葉出にくい場合受診を

脳腫瘍

 脳腫瘍は、頭蓋骨の内部にできる。厚生労働省による2016年の統計では、年間新規患者は約2.8万人とされる。

 様々な種類がある。多いのは、大脳などにできる「神経膠腫こうしゅ」、脳を包む膜にできる「髄膜腫」、聴神経など神経を覆う細胞にできる「神経鞘腫しょうしゅ)」、ホルモンを分泌する下垂体にできる「下垂体腺腫」だ。

 読売新聞は21年11~12月、日本脳神経外科学会の専門研修プログラムの基幹施設や、がん診療連携拠点病院など計977施設に、20年の手術実績などをアンケートした。

 治療は手術で腫瘍を取り除くのが基本だ。

 神経膠腫は悪性で、正常な部位との境界が分かりにくい。手術で取りきれなかった腫瘍に対し、放射線治療や、抗がん剤などによる化学療法を行う。

 髄膜腫、神経鞘腫、下垂体腺腫は良性が多い。手術の後、腫瘍だけにピンポイントで放射線をあてる「定位照射」を行う場合がある。

 手術法は進歩している。患者を途中で目覚めさせ、会話を続けながら進める「覚醒下手術」や、脳を撮影し、切除可能な範囲を見極める「術中MRI(磁気共鳴画像装置)」が広がり、言語や運動など重要な機能を温存し、できる限り腫瘍を切除できるようになった。

 国立がん研究センター中央病院脳脊髄腫瘍科長の成田善孝さんは「早期に治療を開始することが重要です。手足のまひや、言葉が出にくいなどの症状があれば受診してください」と話す。

 子どもの場合、脳腫瘍は良性、悪性を問わず、小児がんとして扱われる。子どもの患者は、成人と比べると少ないが、15歳未満のがん(小児がん)では、白血病に次いで多い。18歳ぐらいまでは、子ども特有の脳腫瘍を発症することが多く、主に、小児がんの専門医が治療を担う。

 子どもは、放射線治療や化学療法の後遺症が、時間がたって起こる可能性がある。発達の遅れや、第二次性徴が来ないなどで、晩期合併症と呼ばれる。治療を終えても、長期的に経過観察を受けることが重要だ。

 子どもの脳腫瘍は、成人よりも多くの種類がある。国立成育医療研究センター脳神経腫瘍科診療部長の寺島慶太さんは「どの種類もまれで、治療法を熟知した医師は限られます。小児がん拠点病院や連携病院などを目安に、豊富な治療実績を持つ医療機関の受診を勧めます」と話している。(安藤奈々)


データの見方(2020年の治療実績)

神経膠腫こうしゅの手術件数(成人):脳そのものに発生する腫瘍で、悪性のものが多い。グリオーマとも言う。組織を採って性質を調べる「生検手術」の件数も含む。腫瘍と正常な部位との境界が分かりにくく、手術で取り切れなかった腫瘍に対し、放射線治療や、抗がん剤などによる化学療法を行う。

うち覚醒下手術件数:神経膠腫の手術のうち、覚醒下手術を行った件数。全身麻酔で開頭し、途中で局所麻酔に切り替えて患者を目覚めさせ、会話しながら行う。どこを切除してはいけないのか慎重に確かめながら進めることができ、言語や運動など重要な脳機能を温存しながら切除することができる。

神経膠腫の化学療法を行った患者数(成人):神経膠腫で抗がん剤などによる薬物治療(化学療法)を受けた患者数。

髄膜腫の手術件数(成人):脳を包む膜「髄膜」にできる腫瘍。原発性脳腫瘍の中で発生頻度は最も高い。

神経鞘腫しょうしゅの手術件数(成人):神経を取り巻く鞘(さや)のような組織から発生する腫瘍。聴神経にできることが最も多く、三叉(さんさ)神経などにもできる。

下垂体腺腫の手術件数(成人):下垂体は、体の動きを調節するホルモンを分泌する器官で、下垂体にできる腫瘍が下垂体腺腫。視野が欠けるなどの障害や、ホルモンの分泌が過剰になったり、低下したりする。鼻から内視鏡を入れて切除するほか、内服薬で治療できるタイプもある。

成人の脳腫瘍を対象とした治験参加の有無:2019~2021年の3年間に、成人の脳腫瘍を対象とし、新薬や適応外薬の臨床試験や治験に参加した実績の有無(※アンケート実施期間の都合により、2021年分は実施予定も含む)

18歳未満の子どもの新規患者数:18歳未満の脳腫瘍の新規患者数。子どもの脳腫瘍は種類が多岐にわたり、いずれも希少のため、治療経験の豊富な専門医は限られる。

子どもの脳腫瘍を対象とした治験参加の有無:2019~2021年の間に、18歳未満の脳腫瘍を対象とし、臨床試験や治験に参加した実績の有無。(※アンケート実施期間の都合により、2021年分は実施予定も含む)

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脳腫瘍 小児

病院名
都道府県
市区町村
18歳未満の子どもの新規患者数
脳腫瘍を対象とした治験参加の有無(19~21年)
北海道大学病院 北海道 札幌市北区 16
札幌医科大学附属病院 北海道 札幌市中央区 5

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