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てんかん 脳神経細胞が興奮

 服薬で発作抑える「難治」は手術もてんかんは、脳の神経細胞が過剰に興奮することで、体の自由が一時的に利かなくなるなどの発作を繰り返す病気だ。患者は100人に1人はいるとされ、子どもから高齢者まで幅広く、様々な原因があ…

服薬で発作抑える 「難治」は手術も

てんかん 脳神経細胞が興奮

 てんかんは、脳の神経細胞が過剰に興奮することで、体の自由が一時的に利かなくなるなどの発作を繰り返す病気だ。患者は100人に1人はいるとされ、子どもから高齢者まで幅広く、様々な原因がある。

 読売新聞は2022年1~2月、日本てんかん学会の専門医がいる432施設に20年の治療実績などを調査した。

 てんかんの発作にはいくつかのタイプがある。脳全体が興奮する「全般発作」は、突然意識を失って全身がけいれんすることが多い。脳の一部が興奮する「焦点発作」は、手足の突っ張りや吐き気など様々な症状が起こる。

 発作そのものが命にかかわることはまれだが、溺水や転落などの事故につながるおそれがある。重い発作を繰り返すと、脳にダメージを残すこともある。適切な診断と治療が重要だ。

 治療の基本は服薬だ。患者の7割は抗てんかん薬を使うことで、発作を抑えられる。残りの3割は、薬が効きにくい「難治てんかん」で、手術が選択肢となる。

 開頭手術は、発作の原因部位を切除したり、左右の脳をつなぐ神経の束「脳梁(のうりょう)」を切り離したりする。

 ただ、発作の原因が、言語や運動に関わる重要な部位の場合は切除できず、別の手術「迷走神経刺激療法」の対象となる。胸に特殊な電気刺激装置を埋め込み、一定間隔で神経に電気刺激を与えることで発作を減らす効果がある。

 てんかんが疑われても、症状だけでは、失神や心因性の発作と区別が難しいことがある。診断には、専門医による問診、脳波やMRI(磁気共鳴画像)などの検査が欠かせない。

 難治てんかんの疑いがあり、手術を検討する場合や、てんかんのタイプを明確にしたい場合、「長時間ビデオ脳波モニタリング」を行う。この検査は、24時間以上、脳波を測定し、ビデオ撮影も同時にする。数日から1週間入院が必要で、実施施設は限られる。

 自治医大病院長の川合謙介さん(脳神経外科)は「不正確な診断により、薬が合わず、長年苦しむ患者さんもいます。治療の効果がみられない場合は、専門医のいる施設での詳しい検査を勧めます」と話す。

 てんかんの専門医がいる医療機関は全国で約400施設にとどまる。診療をスムーズに進めるには、地域の医療機関同士の連携がカギになる。専門施設が診断や詳しい検査、手術を行い、病状が落ち着いたら、身近なかかりつけ医に任せる仕組みが必要だ。他院に紹介した患者数や、他院から紹介された患者数といった指標は、連携の状況を示す目安になる。

 子どものてんかんは、生まれたときの脳の損傷や、先天性の障害などで起こる。原因不明の場合では、成長とともに自然に治る例もある。

 てんかんの多くは、適切に服薬すれば、日常生活に大きな支障はない。昭和大病院てんかん診療センター長の加藤光広さん(小児科)は「学校生活を送るにあたっては、担任や学校関係者に治療状況を伝え、発作時の対応をよく相談しておくことが大切です」と話している。(安藤奈々)


データの見方(2020年の治療実績)

全患者数(人):外来と入院患者数の合計。
うち、子どもの患者数(人):15歳以下の患者数。

長時間ビデオ脳波モニタリング(件):数日から1週間程度入院し、脳波を測定し、発作時の様子をビデオ撮影する。発作がてんかんによるものか見極め、てんかん発作のタイプを確定したり、脳のどの部分が発作を起こしているかを明らかにしたりする。

手術(件):てんかん発作の原因部位を切除する手術や、左右の脳をつなぐ脳梁を切り離す手術などがある。

うち、迷走神経刺激療法(件):胸に特殊な装置を埋め込み、一定間隔で神経に電気刺激を与えることで発作を減らす治療法。

他施設に紹介した患者数、紹介された患者数(人):てんかんの詳しい検査や手術のため他施設から紹介されてくる患者や、症状が落ちついたため地元のクリニックに戻した患者の人数。

常勤専門医、非常勤専門医(人)(2022年1月現在):日本てんかん学会が認定するてんかん専門医の常勤・非常勤それぞれの人数。

臨床遺伝専門医の有無(2022年1月現在):日本人類遺伝学会などが認定する専門医の人数。遺伝に関する患者や家族の悩みに対応する。非常勤を含む。てんかんの5%程度は、遺伝が関係する。

てんかん診療支援コーディネーターの有無(2022年1月現在):患者や家族の相談を受け、就学・就労などのために行政機関へ橋渡しする役割を担う医師や看護師、社会福祉士らを指す。国の「てんかん地域診療連携体制整備事業」に基づき、国立精神・神経医療研究センターが認定している。非常勤を含む。

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てんかん

病院名
都道府県
市区町村
全患者数(人)
うち、子どもの患者数(人)
長時間ビデオ脳波モニタリング(件)
手術(件)
うち、迷走神経刺激療法(件)
他施設に紹介した患者数(人)
他施設から紹介された患者数(人)
常勤の専門医の数(人)(2022年1月現在)
非常勤の専門医の数(人)(2022年1月現在)
臨床遺伝専門医の有無(2022年1月現在)
てんかん診療支援コーディネーターの有無(2022年1月現在)
緑ヶ丘療育園 北海道 札幌市西区 943 55 0 0 0 5 10 3 0
旭川医科大学病院 北海道 旭川市 713 200 116 4 2 25 107 4 0

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