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[医療ルネサンス]緊急連載 能登地震〈12〉移動薬局車、ドローン活躍

[医療ルネサンス]緊急連載 能登地震〈12〉移動薬局車、ドローン活躍

派遣された移動薬局車内で調剤する薬剤師(1月11日、石川県珠洲市で)

 各地区に分散する小さな避難所に、土砂崩れなどで孤立した集落――。能登半島地震では、被災者に医薬品をどう届けるかという問題にも直面した。

 薬局も被害を受けるなか、被災地で活躍するのが、移動薬局車「モバイルファーマシー」だ。1月7日以降、宮城や大阪、福岡など11府県から、石川県 珠洲すず 市、輪島市、能登町、穴水町に順次入り、被災者に必要な薬を届けている。31日現在、5台が活動する。

 「近くの特別養護老人ホームで、複数の発熱患者が出ている」。11日午前、珠洲市の市立 宝立ほうりゅう 小中学校の避難所で活動していた岐阜県薬剤師会のチームのもとに一報が飛び込んできた。感染症が疑われた。

 チームを率いる岐阜薬科大教授の林秀樹さんら薬剤師3人が移動薬局車で駆けつけ、医療支援にあたる医師らと一緒に、施設内の状況を職員から聞き取った。発熱患者は4、5人おり、ほかに脱水や食欲不振を訴える人もいた。医師が処方した解熱剤やせき止めを車内で調剤した。男性副施設長は「感染者が増えずに済み、来てもらってとても助かった」と感謝した。

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