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地震で被災した人の心 時間の経過とともに変化…被災直後から数週間は「ハネムーン期」

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地震で被災した人の心 時間の経過とともに変化…被災直後から数週間は「ハネムーン期」

   地震で被災した人は体調だけでなく心も心配だね。

  ヨミドック  災害の後は、メンタルヘルスが悪化する恐れがあります。精神的衝撃を受けたり、周囲の支えを失ったりするからです。1995年の阪神・淡路大震災以降、「こころのケア」がより重要視されるようになりました。

   心はどう変化するの?

   人によって異なるというのが大前提ですが、被災者の心の変化は、四つの時期に分けて説明できます。

 被災直後から数日の「ぼうぜん自失期」は、強い恐怖や不安、緊張の中にあります。不眠が続き、食事を取れなかったり、ぼんやりして集中力が落ち、反応が鈍い虚脱状態になったりします。

 その後の数週間は「ハネムーン期」と呼ばれます。

   それは意外な名前だ。

   被災直後の混乱が落ち着いてきた頃で、「苦難を乗り越えよう」と被災地での連帯感が生まれ、気持ちが高ぶる時期です。一見元気そうですが、頑張りすぎて、過労が心配されます。

地震で被災した人の心 時間の経過とともに変化…被災直後から数週間は「ハネムーン期」

   変化の知識があれば、無理しないよう注意できるね。

   これを過ぎ「幻滅期」になると、被害の大きさや復興への長い道のりに直面し、落ち込み、喪失感を抱く人が少なくありません。「自分だけが生き残った」と苦しむ人は、時期を問わずいます。

 続く「再建期」は、生活環境の変化や経済的苦境など、悩みが個別化し、心の問題に気付きにくくなりがちです。

   どんな支援ができる?

   被災直後は、身の安全を守り、十分な飲食物がある環境を整えることが最優先です。精神科医らによる「災害派遣精神医療チーム(DPAT)」が、現地の精神科医療を支えます。DPATは避難所なども巡回し、被災者の相談に応じ、必要があれば治療し、より専門的な医療につなぎます。長期的には、住民の交流の場を設け、保健師らが仮設住宅を訪問するなど、孤立を防ぐよう働きかけます。

   被災者への接し方は?

   災害後の心の反応は誰にでも起こりうることで、ほとんどは時間の経過とともに収まっていきます。被災の体験を話したくない人に無理に話を聞き出すことは避けた方がいいですね。「話を聞いてほしい」と言われた時は、静かな場所に移るなどの配慮をして、ゆっくりと耳を傾けましょう。(影本菜穂子、取材協力=高橋晶・筑波大准教授、宮崎美砂子・千葉大教授)

 ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。

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