文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

がん患者団体のリレー活動報告

医療・健康・介護のコラム

卵巣がん体験者の会スマイリー

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 卵巣がん体験者の会スマイリーは、卵巣がんに焦点を当てた患者会です。卵巣がんを患っている人、またはそのリスクがある全ての人が、卵巣がんについて正確な情報を得ること、そして卵巣がんと診断された女性が納得の診療を受け、生活の質を保ちながらその人らしく生きられるよう支援することを目的とした患者会です。

 世界卵巣がん連合(World Ovarian Cancer Coalition)に日本から参加している唯一の団体で、世界200以上もある卵巣がんの患者団体と一緒に学び、患者が抱える問題解決に取り組んでいます。

卵巣がん体験者の会スマイリー

2019年9月にブラジル・リオデジャネイロで開催されたIGCS国際婦人科がん学会で世界卵巣がん連合の代表Annwen Jonesさん(左)と意見交換したスマイリーの片木美穂代表

抗がん剤の早期承認を求めて

id=20240109-027-OYTEI50011,rev=2,headline=false,link=false,float=left,lineFeed=true

抗がん剤の早期承認を求めて厚生労働省に署名を提出した(2009年1月)

 卵巣がん体験者の会スマイリーは2006年9月1日に結成しました。「患者さんを孤独にしない」「患者さんの不安を和らげる」など、交流やつながりを目的として結成される患者会が多い中で、私たちの結成の目的は「卵巣がんに海外で承認されている抗がん剤を日本で承認してもらうこと」でした。

 1996年、1999年に米国で承認された再発卵巣がんの抗がん剤が、日本では2006年になっても承認されていませんでした。そこで、2007年4月に2万8603筆、2009年1月には15万4552筆の署名を厚生労働省に提出して抗がん剤の早期承認を求めました。

id=20240109-027-OYTEI50012,rev=2,headline=false,link=false,float=left,lineFeed=true

2019年9月、ブラジル・リオデジャネイロで開催された第1回IGCS Distinguished Advocacy Awardの授賞式でスピーチをする片木代表

 また、署名活動と並行し、抗がん剤を承認する遅れの原因となっていた医薬品の承認審査にあたる職員が少ないこと、厚生労働省に未承認薬の検討会はあるのに、他のがんには承認されているが卵巣がんには承認されていないという、いわゆる適応外薬の検討をする会議がないことなど医薬品行政の問題を国に改善するよう求めました。

 国も私たちの要望に応え、医薬品の承認審査にあたる人を増やしました。現在は承認審査の遅れはほとんどなくなっています。そして、2010年2月には未承認薬と適応外薬のいずれも検討する会議が立ち上がりました。その結果、2020年3月までに300を超える医薬品が承認に向けて前進している、と会議では報告されています。

 この活動を踏まえ、2019年に卵巣がん体験者の会スマイリーは国際婦人科がん学会で、第1回IGCS Distinguished Advocacy Awardを受賞しました。

1 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

02 200 200

公益財団法人 正力厚生会

 正力厚生会は1943年(昭和18)に設立され、2009年に公益財団法人となりました。「がん医療フォーラム」の開催など、2006年度からは「がん患者とその家族への支援」に重点を置いた事業を続けています。
 現在は、医療機関への助成と、いずれも公募によるがん患者団体への助成(最大50万円)、読売日本交響楽団弦楽四重奏の病院コンサート(ハートフルコンサート)を、事業の3本柱としています。
 これからも、より質の高いがん患者支援事業を目指していきます。
 〒100-8055 東京都千代田区大手町1-7-1 読売新聞ビル29階
 (電話)03・3216・7122   (ファクス)03・3216・8676
  https://shourikikouseikai.or.jp/

がん患者団体のリレー活動報告の一覧を見る

最新記事