文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

ニュース

医療・健康・介護のニュース・解説

糖尿病の治療薬が不足、「ダイエット目的の不適切使用」か…医師や患者らの団体が厚労省に対策求める

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 医療現場で糖尿病の治療薬が不足しているとして、医師や患者らで作る日本糖尿病協会(清野裕理事長)などが6日、安定供給対策を求める要望書を、厚生労働省に提出した。糖尿病患者以外にダイエット目的で不適切に使われているとの指摘もある。同協会は「命に関わる糖尿病患者に確実に届ける仕組みを作ってほしい」としている。

糖尿病の治療薬が不足、「ダイエット目的の不適切使用」か…医師や患者らの団体が厚労省に対策求める

厚生労働省

 不足しているのは「GLP―1受容体作動薬」というタイプの注射薬だ。血糖値を下げるほか、食欲も抑える効果があり、国内外で需要が増加。国内では使えない患者が増加している。

 要望は、同協会と日本糖尿病学会、日本くすりと糖尿病学会が行った。これ以外の治療薬でも供給が不安定だとして対策を求めた。患者で同協会業務執行理事の中園 徳斗士のりとし さんは、「患者の声を聞きながら、対策を進めてほしい」と訴えた。

 日本医師会が10月に公表した医薬品不足に関する緊急調査でも、せき止め薬などと並んで、GLP―1受容体作動薬の不足が目立った。その一つである「トルリシティ皮下注0・75mgアテオス」は、不足を訴えた医療機関が4番目に多かった。日医は「美容クリニックなどで痩せ薬として不適切に使われている事例がある」と問題視している。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

ニュースの一覧を見る

最新記事