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元気に生きるコツ 1300人が学ぶ…人生100歳時代のアクティブライフフェスタ

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 毎日を健康で生き生きと過ごしたいシニア世代を応援する「人生100歳時代のアクティブライフフェスタ2023」(読売新聞東京本社主催、太陽生命保険、大王製紙協賛)が9月25日、東京都千代田区の大手町三井ホールで開かれた。オンラインでも同時配信されたほか、大阪市内の会場ではライブビューイングも行われ、計約1300人が参加した。医師で作家の鎌田實さんと、独自の美容メソッドで知られるエイジングデザイナーの村木宏衣さんらが登壇。会場では、来場者が真剣な面持ちで顔の筋肉をもみほぐしたり、鎌田さんの軽妙なトークに笑いが起きたりと、盛り上がりを見せていた。

元気に生きるコツ 1300人が学ぶ…人生100歳時代のアクティブライフフェスタ

「アクティブライフフェスタ2023」で、鎌田實さんのトークに熱心に聞き入る来場者の皆さん(9月25日、東京都千代田区の大手町三井ホールで)

認知症のリスク 早期発見が大切

元気に生きるコツ 1300人が学ぶ…人生100歳時代のアクティブライフフェスタ

「認知症予防にはMCIのリスクを知ることが大切」と話す太陽生命保険の原耕平さん

 冒頭は、「認知症と生命保険・サービス」と題して、太陽生命保険の執行役員・営業企画部長の原耕平さんが講演した。

 原さんは「認知症患者は2030年には767万人に上り、65歳以上のおよそ5人に1人が認知症になる見込みです」と患者数の推計データを説明しながら、「周りに認知症の人がいることが当たり前という社会が近づいています」と解説した。

 また、「認知症の一歩手前のMCI(軽度認知障害)の段階なら、『運動する』『しっかりした睡眠をとる』『食生活に気をつける』といった対策で1~4割ぐらいの人は健常に近い状態に戻っていくと言われています」として、MCIのリスクを早期に知る大切さを強調。太陽生命保険の「MCIスクリーニング検査プラス」を紹介した。この検査は、わずかな血液でMCIのリスクを調べることができ、検査から2~3週間後には、将来MCIになる可能性を4段階で判定した結果が通知される。原さんは「調査では、リスクが高いと判定された人は、リスクが少ない人の倍以上の確率で認知症になっている。リスクをきちんと知って対応することが必要です」と受診を呼びかけた。太陽生命保険は、認知症セミナーを兼ねて、この検査が受けられる「受診会」を全国の支社で開催している。

 このほか、早期予防の取り組みとして、スマートフォンの「健康増進アプリ」や、野山をゆっくり歩く運動療法の体験ツアー、認知症の診断・治療ができる医療機関や地域包括支援センターを案内するサービスなどを行っていることも紹介した。

村木さん「顔の筋肉をもみほぐして若々しい表情に」

 続いて、顔のたるみやむくみなどの悩みに根本から働きかける「村木式整筋メソッド」を確立した村木さんが「10秒で顔と目がスッキリ! 大人の美人&ハンサム習慣」をテーマに、顔や首の筋肉のほぐし方を、実演を交えて紹介した。

 「村木式」の特徴について、「筋肉と骨格とリンパにアプローチしていきます。筋肉に対して垂直に圧力をかけ、ほぐしたい場所を押さえたまま動かすことがポイント。筋肉の奥で滞っているリンパが流れて、こりが解消します」と説明した。

 村木さんは「肩こりと顔のむくみの解消には、鎖骨回りの筋肉をほぐすことが効果的」として、もみほぐす動作を説明した。まず、中指を鎖骨の内側のくぼみに置き、強く押したまま左右に指を小さく揺らして、筋肉をほぐす。左右4か所、5回ずつ押していく動作が基本で、中指で押さえたまま、首を縦と横に動かすと、さらにリンパの流れがよくなるという。

 また、口角の下がりの解消には、右頬骨の下に左手の親指を当て、残りの指であごの筋肉をつかみ、口を開け閉めする。反対側も同様に行うことで、あごの筋肉の緊張が取れていく。食いしばりや頭痛、肩こりの解消にも効果があるという。

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あごの筋肉をつかんでもみほぐす動作を実演する村木さん

 会場では、村木さんのかけ声に合わせて、来場者が自分の顔や首をもみほぐしていた。村木さんは「筋肉のこりが取れると顔の印象が変わり、表情も魅力的になります。一つでも多くメソッドを覚えて、やってみてください」と呼び掛けていた。

鎌田さん「腸活」「脳活」…元気を保つ「五つの極意」を紹介

 鎌田さんは「生きているってすばらしい~認知症・脳卒中・心臓病にならない生き方~」と題して講演。まず、健康的な食事法として、「朝にたんぱく質をしっかりとって筋肉をつける。昼は好きなものを食べて、夕食は少なめにする。朝昼夕の配分を4:4:2にしましょう。夜の間に脂肪が燃焼して太りにくい体になります」と、いつまでもおいしいものを食べ続けるための工夫をアドバイスした。

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「健康によいことを日々の行動に取り入れよう」と呼びかける鎌田さん

 続いて、認知症や脳卒中、心臓病にならないための「五つの極意」を紹介した。

 腸を元気にする「腸活」について、「腸は脳と密接に関連している。『認知機能を守る』『良い睡眠が取れる』といったドリンクがあるのも、腸と脳がつながっているから。腸内環境を良くすれば自律神経も安定します」と、腸の重要性を解説。その上で、繊維の多い野菜やキノコ、発酵食品の納豆やヨーグルトを意識的に取ること、軽い運動や入浴で体を温めることなどで腸内環境を良くすることを心がけましょう」と呼びかけた。

 血管の状態を良くする「脈活」では、「血管が老化すると、シミ、しわ、むくみなどの原因になるほか、高血圧や動脈硬化、心筋 (こう)(そく) 、脳卒中、認知症などの病気のリスクを高めます。人間の老いは血管から始まる。血管をいつまでも若々しく保つことが大事です」と語りかけた。続いて、血管の若さを保つコツとして、野菜を1日350グラム食べることを勧めた。「ただ、野菜を350グラムも食べることは大変なので、みそ汁の具を多くする、野菜ジュースを飲む、温野菜にして食べやすくする、などの工夫をしましょう。ミニトマトは約10グラムなので、不足分を補う目安にするとよいでしょう」と話した。

 脳の機能を活性化して認知症予防につなげる「脳活」では、ウォーキングが認知症の予防に良いということが世界中の論文で明らかにされている、として、「意識して大股歩行をすることが認知症予防になる」と、鎌田さんが考案した「幅広歩行」を取り入れた「速遅(はやおそ)歩き」を紹介した。大股で歩く「幅広歩行」を1分、競歩のような「ピッチ歩行」を30秒、腹式呼吸をしながらの「ゆっくり歩行」を30秒、もう一度「幅広歩行」1分の計3分を1セットとするウォーキングだ。鎌田さんは、この「速遅歩き」を実践することで、〈1〉血圧が下がった、〈2〉血糖値が下がった、〈3〉体重が80キロから72キロに減少した、〈4〉腰痛がなくなった――など自身の体に起きた効果を語った。

 認知症予防に効果のある食べ物では、「野菜ジュース」「魚」「卵」を勧めた。とくに「卵に含まれる『コリン』という物質が注目されている。1日2個から3個食べるといい。目玉焼きでもゆで卵でも、野菜と混ぜてスペイン風オムレツも簡単に作れる。健康に良いものを日々、ちょっと意識することがすごく大事です」と呼びかけた。

 さらに、筋肉量を増やす「筋活」として、肩幅よりも広めに足を開いて、ゆっくりとお尻を落とすように膝を曲げる「ワイドスクワット」や、足を前に踏み出して膝を曲げる「ランジ」など、足腰の筋肉を鍛えるトレーニングを紹介、会場の参加者と一緒に実演した。

 最後に、鎌田さんは、「前向きな健康づくりを家族や仲間と続けること、自分のやりたいことをやること、誰かのために手を差しのべることが元気を保つコツ」と語りかけていた。

認知症保険などのブース展示も賑わう

 講演会場横のロビーでは、協賛各社が商品などのPR展示を行った。太陽生命保険のブースでは「ひまわり認知症予防保険」のパンフレットをもらったり、社員から保険内容の説明を受けたりする人たちで賑わった。大王製紙のブースでは、大人用おむつの展示が行われた。

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太陽生命のブース

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