タレント 矢方美紀さん
一病息災
[矢方美紀さん]乳がん(4)手術から5年 声優、舞台公演、トークイベント…片胸でも楽しい!
「仕事は辞めなくていいですよ」。2018年1月に乳がんと診断されてすぐ、主治医がそう声をかけてくれた。その言葉が、治療を続ける上で大きな心の支えとなった。
闘病を始めたのは、アイドルグループ「SKE48」の卒業から1年を迎える頃。ラジオ番組の進行、CMのナレーションなど順調に仕事を進めていた時期で声優の夢に向かって歩み出したばかりだった。
手術を受け、退院して1週間後、ラジオ番組で元気な声を届けた。それからも職場の理解と協力を得て、通院日には休みをとり、仕事や声優になるためのレッスンを続けた。
治療だけでない毎日だから「生きている」と感じ、抗がん剤のつらい副作用も乗り越えられた。
周囲から「矢方さんを見ていると、自分も頑張ろうという気持ちになれる」と声をかけられることも励みだ。「見守ってくれている人がいるし、自分は誰かのためにもなっている」
今、拠点を名古屋から東京に移し、アニメの声優、舞台公演、トークイベントと活動の幅を広げている。
手術から5年たった今年4月、X(旧ツイッター)にこう書き込んだ。「(手術当時は)前に進む事も諦めそうな気持ちにもなりました。今は、自分と向き合う事の大切さを知れた。大切な人たちがいるのも理由のひとつ。片胸でも楽しい!」(文・米山粛彦、写真・今利幸)
矢方美紀さん 乳がん闘病中のウィッグコレクション【写真8枚】
◇
タレント 矢方美紀 さん(31)
【関連記事】