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一病息災

闘病記

[矢方美紀さん]乳がん(3)SNSの心ないメッセージに「生きてやる」の思い…ウィッグで楽しむ

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[矢方美紀さん]乳がん(3)SNSの心ないメッセージに「生きてやる」の思い…ウィッグで楽しむ

 2018年春、乳がん手術後の病理検査で、ステージ(病期)が確定した。やや進行した状態の「3A」だった。前年末の最初の検査ではがんが乳房にとどまる「1」、次の精密検査ではわきのリンパ節転移が見つかり「2B」と見立てがどんどん悪くなり、結局は「3A」。坂を転がり落ちるような心境が続いた。

 手術後、全身に潜んでいる可能性があるがんを攻撃するため、抗がん剤治療を受けた。初めての治療後は、激しい吐き気とだるさに襲われ、数日間ずっと横になっていた。回数を重ねるうち、落ち着いた。

 次の難題は髪の毛だった。治療開始の数週間後からどんどん抜け落ちた。髪の毛のアレンジが好きだったので、落ち込んだ。

 その頃はもう、乳がんになったことを公表しており、SNSで「早く死ぬのは残念」など心ないメッセージが届いた。「ひどい人が本当にいるんだ」と驚くとともにこんな思いを持つようになった。

 「生きてやる。今の時間を大切にしよう」

 髪の毛は「自分で坊主頭にする機会はそうない。変化している状況を楽しみに変えよう」と考えた。様々なタイプのウィッグ(かつら)を購入し、服との組み合わせを試した。メンズファッション風の格好には金髪、 清楚せいそ な雰囲気でまとめたい時にはナチュラルブラウン。抗がん剤の治療を終えた年末頃には「気持ちの持ちようによって、できることはたくさんある」と実感できるようになっていた。

矢方美紀さん 乳がん闘病中のウィッグコレクション【写真8枚】

タレント  矢方美紀 (やかたみき) さん(31)

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