文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

いつか赤ちゃんに会いたいあなたへ

医療・健康・介護のコラム

夫が無精子症で第三者から精子提供を受けて妊娠 夫婦が悩んで出した答えとは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

幼少期の告知で出自の悩み少なく

いつか赤ちゃんに会いたいあなたへ

 国内では1948年に第三者から提供された精子で行う人工授精が始まりましたが、プライバシー保護のため提供者は匿名とされていました。こうした生殖医療には、否定的な意見を持つ向きも多かったため、当事者が周囲に話すことはなく、子どもに真実告知をしたケースはほとんどありませんでした。そのため、子どもの頃に告知を受けて育ち、大人になった人はごく少数とされています。

 数は少ないですが、Kさんが共同代表を務める、精子提供・卵子提供・代理懐胎の当事者のための団体 「ふぁみいろネットワーク」 の調査では、幼少期に告知を受けた日本の子どもたちは海外の多くの事例と同じように、出自に悩むことなく健やかに育っているそうです。

 Kさんは「今後、精子提供を受けて生まれた子どもたちが悩むことがあれば可能な限り寄り添い、暮らしやすい社会を作る活動を続けたいと思っています」と話していました。

第三者による精子・卵子提供の情報乏しく

 前々回のヨミドクターでお伝えした 卵子提供で生まれた子どもは海外の事例 でした。日本では、精子提供や卵子提供など、第三者提供による妊娠・出産・子育てについての情報が非常に乏しいと実感しています。

 不妊に悩む当事者のためにも、こうした非配偶者間の不妊治療、養子縁組など、配偶者間の不妊治療以外の情報ができるだけ迅速に、必要なところに届きますようにと願っています。(松本亜樹子 NPO法人Fine=ファイン=ファウンダー・理事)

2 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

meet-baby_title2-200-200

いつか赤ちゃんに会いたいあなたへ

松本 亜樹子(まつもと・あきこ)
NPO法人Fineファウンダー・理事/国際コーチング連盟マスター認定コーチ

松本亜樹子(まつもと あきこ)

 長崎市生まれ。不妊経験をきっかけとしてNPO法人Fine(~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会~)を立ち上げ、不妊の環境向上等の自助活動を行なっている。自身は法人の事業に従事しながら、人材育成トレーナー(米国Gallup社認定ストレングス・コーチ、アンガーマネジメントコンサルタント等)、研修講師として活動している。著書に『不妊治療のやめどき』(WAVE出版)など。
Official site:http://coacham.biz/

野曽原 誉枝(のそはら・やすえ)
NPO法人Fine理事長

 福島県郡山市出身。NECに管理職として勤務しながら6年の不妊治療を経て男児を出産。2013年からNPO法人Fineに参画。14年9月に同法人理事、22年9月に理事長に就任。自らの不妊治療と仕事の両立の実体験をもとに、企業の従業員向け講演や、自治体向けの啓発活動、プレコンセプションケア推進に力を入れている。自身は、法人の事業に従事しながら、産後ドゥーラとして産後ケア活動をしている。

いつか赤ちゃんに会いたいあなたへの一覧を見る

最新記事