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藤原るか「ヘルパーは見た! 在宅介護ペット事件簿」

医療・健康・介護のコラム

クサガメ連れてお散歩へ…おばあちゃんの転倒予防 ご近所巡って足腰鍛える

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 ペットといえば、定番はやはり犬と猫ですね。高齢者のお宅では、インコや文鳥といった小鳥やメダカ、金魚などの魚も多いように思います。

 亀は、人気ランキングでは圏外ですが、実は賢くて人によく懐くうえに、体が丈夫で飼いやすく、高価な設備や特別なエサは不要、よく見れば姿形も愛らしい……と、高齢者のペットとしてかなりおすすめなのです。今回は、私が亀の魅力に開眼した体験についてお話しします。

懐く亀にあこがれて

 要介護1で一人暮らしのケイコさん(85)のお宅にクサガメのさっちゃんがやってきたのは、1年ほど前のことでした。

 元々は、他の利用者さんのところで暮らしていたさっちゃんですが、その方が諸事情により手放さざるを得なくなったため、新しい飼い主探しに私も協力することになりました。ケイコさんに打診したところ、「いいわよ」と、なんともあっさりと引き受けてくださったのです。

 聞けば、ケイコさんのお孫さんが以前から飼っている亀がとても懐いているそうで、水槽から出して床に置くと、お孫さんめがけてノシノシと部屋の中を歩くのだとか。それを常々、うらやましく眺めていたケイコさん。「そんなに懐いてくれたら、うれしいわよねぇ」とニコニコ顔で、さっちゃんを畳の上に置いて、自由に歩き回らせています。

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藤原るか顔.JPG

藤原 るか(ふじわら・るか)

 1955年生まれ。障害児の水泳コーチボランティアをきっかけに、1992年から東京都内の区の公務員ヘルパーとして勤務。2000年、介護保険の開始とともに区を退職してからは、民間事業所のヘルパーとして働いている。世界各国の介護ヘルパーを訪問する「世界のヘルパーさんと出会う旅」を企画。著書に「介護ヘルパーは見た~世にも奇妙な爆笑! 老後の事例集~」、「介護ヘルパーはデリヘルじゃない」(共に幻冬舎新書)。NPOグレースケア登録ヘルパー、ペットケア事業部準備室担当。

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