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宮本礼子・顕二「高齢者の終末期医療はよくなったのか」

医療・健康・介護のコラム

増え続ける高齢者の腎不全、どうする? 透析も腎移植もしない保存的腎臓療法も選択肢

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増え続ける高齢者の腎不全、どうする? 透析も腎移植もしない保存的腎臓療法も選択肢

 腎臓の主な働きは、体の中にたまった老廃物や水分などを、尿として体の外へ出すことです。そのため、腎臓の働きが非常に悪くなると(腎不全)、私たちは生きていくことができません。我が国では、1967年に血液透析、1984年には腹膜透析がそれぞれ健康保険の適用になったことで普及が進み、腎不全になっても生きられるようになりました。

高齢化で透析開始年齢は70代、80代が最多

 その一方で、我が国は高齢化が進み、糖尿病や高血圧、脂質異常症などによる慢性腎臓病の患者が増えてきました。そのため、透析する患者も増え、2021年は1980年に比べると9.6倍の35万人になり、65歳以上が約70%を占め、75~79歳は14%、80歳以上は23%です。透析開始年齢も高齢化して最も多い年齢層は、男性は70~74歳、女性は80~84歳になりました。多くの患者が、認知症や脳卒中、心臓病などの病気を抱えています。

 腎不全の治療には、①腎移植、②血液透析、③腹膜透析、④保存的腎臓療法(透析非導入緩和ケア)があります。わが国は、血液透析90%以上、腎移植5%、腹膜透析3%で、腹膜透析が著しく少ないのが特徴ですが、先進国では腹膜透析は約20%にもなります。

 保存的腎臓療法は、腎移植や透析を選ばない治療法で、腎不全に由来する諸症状への対応と苦痛の緩和を行います。2021年の報告では、世界124か国で行われ、欧州、北米を中心として確立されつつあります。透析患者の高齢化が背景にあります。

 私たちは、高齢で腎不全になった時、一体どのような治療法を選べば良いでしょうか。血液透析、腹膜透析、保存的腎臓療法、それぞれの実態を伝えます。

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宮本礼子・顕二「高齢者の終末期医療はよくなったのか」
宮本礼子(みやもと・れいこ)

宮本礼子(みやもと・れいこ)
江別すずらん病院・認知症疾患医療センター長。日本尊厳死協会北海道支部長。1979年、旭川医科大学卒。内科医。専門は認知症医療と高齢者終末期医療。2012年に「高齢者の終末期医療を考える会」を設立し、代表となる。著書「 欧米に寝たきり老人はいない(夫、顕二と共著)」(中央公論新社)、「 認知症を堂々と生きる(共著)」(同)。

宮本顕二(みやもと・けんじ)

宮本顕二(みやもと・けんじ)
北海道大学名誉教授、北海道中央労災病院名誉院長。
1976年、北海道大学医学部卒。内科医。専門は呼吸器内科と高齢者終末期医療。


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