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[いっこく堂さん](上)ひとりぼっちだった時に出会った腹話術「学校がつらいなら好きなことを貫いて」

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口の中に「もう一つの唇」をつくる

[いっこく堂さん](上)ひとりぼっちだった時に出会った腹話術「学校がつらいなら好きなことを貫いて」

――腹話術師として生きていくことを決めてからはどのような道を歩んだのでしょうか。

  最初はアルバイトをしながらボランティアで老人ホームや児童館を巡り、3年ほどで仕事が入るようになりました。

 子どもに舞台芸術を鑑賞する機会を提供する団体「おやこ劇場」が全国的に広がっていた時期でした。そこからのオファーが殺到し、1年間で250ステージほどこなしていましたね。旅公演だったので、1か月以上自宅に帰れず、1日家に戻ったら、また何十日も家を空けるという生活。その後、1998年くらいからテレビ出演が増えるようになりました。

――いっこく堂さんの腹話術は、口元が全く動かないですね。

 パ行やマ行などの「両唇音」は、いったん口を閉じてからでないと発音できないので、腹話術では出せないと言われている音です。どうしても口が動いてしまうので、人形で口元を隠しながらやっていました。

 今までにない腹話術師になって、すごいって言わせてやろうと考えていたので、唇を動かさずにはっきり発音できるように猛特訓したんです。

――どんな方法で声を出しているのでしょうか?

 口の中に「もう一つの唇」を作って、そこから声を出す仕組みです。上の歯を上唇、舌先を下唇代わりにしています。ちょうど前歯が欠けているので、そこから声が出せるようになっています。最初は何度も舌を間違えてかんでしまい、痛い思いをしました。

 毎日何時間も練習して、できるようになってからは普段の生活でもその方法で声を出すようにしていました。腹話術でよく使われる高い声だけでなく、低い声も出せるようにして、ものまねもできるようになりました。

学校がすべてじゃない

――いっこく堂さんは中学校で孤独だったということですが、友人関係に悩み不登校になる子どももいます。ご自分の経験からアドバイスはありますか。

 学校がすべてじゃないと伝えたいですね。好きなこと、やりたいことを極めるのがいいと思います。ゲーム好きなら、ゲームクリエイターやeスポーツの選手を目指してもいい。

 自分がそうだったように、「好き」を突き詰めることが出発点になり、道が開けていきます。親御さんはそれを否定しないで見守るのがいいのではないでしょうか。

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いっこく堂さん

いっこくどう
 1963年生まれ、沖縄県出身。ものまねタレントや舞台俳優を経て、92年、腹話術師として活動を開始。99年度文化庁芸術祭新人賞などを受賞。海外へも活動の場を広げ、アジア・アメリカ・ヨーロッパなどの18か国で公演を行う。

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