伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
健康・ダイエット・エクササイズ
シューマイとポテトサラダで簡単おやき風…ほんのひと手間でおいしくなる
こんにちは、在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。
「介護食」や「 嚥下 障害の方の食事」というと難しいイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。
かみにくい、飲みこみにくい症状が進んだ時や、食材によって食べにくいものが増えてきた時、今までの料理に「ほんのひと手間」を加えることをおすすめします。それも、できるだけその方のおうちにいつもあるものや、近くで購入しやすいものを使うようにしています。
いつもの食事が食べにくくなった時、小さく刻むと食べやすいと思われがちですが、刻んだお食事は口の中でまとまらず、より食べにくくなってしまいます。
例えば、ゆで卵を刻んだものは私たちも食べにくいものですが、そこにマヨネーズを加えるとまとまりがよく、食べやすくなりますね。
今回のシューマイも、刻むよりもまとまるような調理法にすると、口の中でばらつかず食べやすくなります。
今回は食材のまとめ役としてポテトサラダを使っていますが、ゆでたジャガイモとマヨネーズでもかまいません。もちろん、マッシュポテトの粉末でもよいでしょう。
味つけは特に行っていませんが、シューマイの味とポテトサラダのマヨネーズ味とコクでとてもおいしくいただけます。また、焦げ目をつけることでおいしそうに見え、食欲アップの効果もあります。
在宅での食事のアドバイスでは、これとこれがなければ作れない、ではなく「○○がなければ△△で代用しよう」というとっさの判断が大切です。
このポテトサラダのような「食材のまとめ役」をイメージすることで、介護食の幅は大きく広がります。ポテトサラダでほぐしたチキンをまとめる、少し刻んでつぶしたサトイモを筑前煮の具材とまぜる、つぶしたカボチャでひじきの煮物をまとめるなど。
1品ごとのレシピを提示するよりも、一つのレシピからアレンジできる方法をお伝えすることが介護食では必要なことだと考えます。
[作り方]
(1) シューマイはパッケージの表示通りに温める。温かいうちにボウルやポリ袋に入れしっかりとつぶす(やけどに注意して)。
(2) シューマイとポテトサラダをよく混ぜる。食べやすい大きさに整える。
(3) 温めたフライパンに油を薄く引き(2)を両面色よく焼く。
(4) 皿に大葉などを敷き、盛り付けて完成。
※大葉は飾りです。食べる機能に応じて外しましょう。
※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。
(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)
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