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透析を考える<7>選択肢 わかりやすく説明

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◇Q&A

埼玉医大 総合診療内科教授  中元秀友(なかもとひでとも) さん

透析を考える<7>選択肢 わかりやすく説明

1983年慶応大医学部卒。足利赤十字病院腎センター長、埼玉医大腎臓内科教授などを経て現職。日本透析医学会前理事長。日本腎代替療法医療専門職推進協会理事長。

 日本透析医学会の前理事長で、埼玉医大総合診療内科教授の中元秀友さんに、人工透析について聞いた。

 ――人工透析とは。

 「腎臓の働きが失われた時に、その代わりをする治療です。腎臓には、血液中の老廃物や余分な水分を尿にして排出する機能がありますが、それが果たされないと体内に老廃物がたまり命に関わります。生命維持のために、人工透析か、腎臓移植が必要になります」

 ――どのように行う?

 「人工透析には、2種類あります。一つは、血液透析です。機械を使って全身の血液を体外で浄化して戻します。専門の医療機関に週3回通い、1回につき4時間かかります。医療の専門家に任せられる安心感がありますが、治療に長時間とられるため、日常生活が制限されます」

 「もう一つは、腹膜透析です。おなかに管を通し、内臓を覆う腹膜の内側に透析液を入れ、腹膜の血管からしみ出た老廃物を吸収、排出する方法です。1日に3~5回、老廃物を含んだ透析液を排出し、新しい透析液に入れ替えます。1回の作業は30分ほど。患者自身が自宅や職場で行えるので生活の自由度は高いですが、感染リスクなどに気を付ける必要があります」

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