あんしんゼミ
医療・健康・介護のコラム
介護サービスを利用するのに必要な「ケアプラン」とはどんなもの?
悩みや希望伝える
ゼミ生 祖母が「ケアプラン」を作ってもらったそうです。初めて聞く言葉ですが、どんなものですか?
教授 ケアプランは、介護サービスを利用する時に必要になるものです。「介護サービス計画書」とも言います。
在宅で受けられる介護サービスは、調理や洗濯、掃除などをしてもらう「生活援助」、食事や入浴、排せつの介助などの「身体介護」と多様です。どういった介護サービスを、どのようなスケジュールで利用すれば自立した生活を送れるかを考えて作ります。
ゼミ生 ケアプランは、利用者が自分で作るのですか?
教授 まず、介護がどの程度必要かを自治体が認定します。要介護1~5では、介護保険制度や地域の介護サービスに詳しいケアマネジャーに依頼するのが一般的です。要支援1~2なら、地域包括支援センターが担当します。ケアプランの作成には、利用者の費用負担はありません。
大切なのは、ケアプランはケアマネジャー(または地域包括支援センター)だけで作るのではない、という点です。必要な支援は、利用者のふだんの生活や、家族の状況などによっても変わります。利用者本人や家族がケアマネジャーらとよく話し合って、利用する介護サービスと、どのような生活を送りたいか、何をできるようになりたいかといった「目標」をまとめます。
適切な介護サービスを見極めるためにも、話し合いで具体的に悩みごとや希望を伝えることが重要です。
随時見直しが必要
ゼミ生 ケアプランを作った後はどうなりますか?
教授 各サービスを提供する事業者と契約し、利用が始まります。
ポイントは、「ケアプランは一度作ったらおしまい」ではないこと。その人の状況や生活環境の変化などに応じ、随時、見直しが必要です。
在宅の場合、要介護1~5、要支援1~2という7段階の要介護度によって、原則1割の自己負担で利用できる介護サービスの量が変わります。例えば、介護の必要度が「要介護1」から「要介護2」に上がった場合などは、利用するサービスの内容や頻度を、生活状況の変化などに応じて見直すタイミングになります。この時も、家族を交えてよく話し合うことが大切です。
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