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常喜眞理「女のココロとカラダ講座」

医療・健康・介護のコラム

50代女性 次々と襲う不調にイライラ…更年期障害と思いきや

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夜になると悪化する発疹

50代女性 次々と襲う不調にイライラ…更年期障害と思いきや

 50歳代前半のWさんは、全身にじんましんが出るので診察してほしいと来院された。来院時は腕と足にまばらに小さな赤い発疹が点在し、かゆみもあった。夜になると悪化するとのことで、昨晩自分で撮影した写真を拝見したところ、全身にまだらに発疹が広がっていた。

 皮膚の症状は来院時には治っている場合もあり、自身で患部の写真を撮っておくと診察時に診断の助けになる。

全身にさまざまな症状

 今回の皮疹が出始めたのは3日前からだという。さらにお話を伺うと3週間前から、とにかく体調が悪く、なんとなく体が重く疲れやすいという 倦怠(けんたい) 感と、ざわつきのような胸の違和感、時々 動悸(どうき) を感じることもあったようだ。発熱はなく喉に違和感もないため、風邪ではなく、疲れか更年期障害かとも思って様子をみていたが、すぐれない体調が続くことに気持ちもイライラし、落ち込みがちだったと話してくれた。

 この間には、排尿時の違和感も出現し、泌尿器科を受診した。軽度の 膀胱(ぼうこう) 炎と診断されたが、抗生物質による治療は不要な程度で、水分を多めにとって体を休めるよう指示されていた。さらにその後、奥歯の痛みがあり、歯科を受診していた。歯肉炎と診断されたため、4日分の抗生物質の飲み薬を処方され、来院時は内服を終了したところだった。

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常喜 眞理(じょうき・まり)

 家庭医、医学博士
 1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医、内科学会認定医、日本医師会認定産業医。院長を務める常喜医院(内科、皮膚科)での診療のほか、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として健康診断(人間ドック)の内科診察を行い、婦人科や乳腺外科の診断を担当する。様々な大手企業の産業医でもあり、職場におけるメンタルヘルスのサポートを長年行っている。著書に『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)、『お医者さんがやっている「加齢ゲーム」で若返る!』(さくら舎)。現在、BS-TBS「Together」に準レギュラー出演中。

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