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医療・健康・介護のコラム

こども基本法とはどのような法律?…2023年4月に施行

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こども基本法とは?…権利保障 幸福な生活実現

 ゼミ生  今年4月に「こども基本法」が施行されたそうですね。どんな法律ですか。

国に総合的な政策を

 教授  国連が1989年に採択し、日本が94年に批准した「子どもの権利条約」に対応する国内法です。いまの日本では、児童虐待や学校でのいじめ、不登校、自殺といった、子どもが直面する問題が深刻になっています。同法は、全ての子どもが権利を保障されるとともに、幸福な生活を送ることができる社会の実現に向けて、国に幅広い分野での政策を総合的に進めるよう求めています。

 ゼミ生  どのような権利を保障しているのですか。

 教授  条約には「差別の禁止」「生命、生存及び発達に対する権利」「子どもの最善の利益」「子どもの意見の尊重」という四つの原則があります。これを踏まえ、同法も基本理念として「個人として尊重され、差別されない」「適切に養育され、生活を保障される」「意見を表明し、参加できる」などと掲げています。

 ゼミ生  何か義務や罰則があるのですか?

 教授  国や自治体に、子どもや子育て中の親の意見を施策に反映することを義務づけています。ただ、理念法なので、強制力はありません。法の施行に合わせ、今年4月に発足したこども家庭庁が、自治体と具体的な取り組みを進めることが重要になります。

 ゼミ生  そもそも何歳までが子どもになるのでしょうか。

チェック機能が課題

 教授  子どもの権利条約は18歳未満としています。しかし、こども基本法では、心と身体の発達過程にある人を「こども」に位置づけ、「18歳」や「20歳」といった年齢で区切っていません。必要な支援が途切れないようにする配慮だそうです。

 子どもは、常に人権侵害を受けやすい弱い立場にあり、子どもの権利が本当に守られているのか、家庭や学校、地域などでチェックする仕組みも必要です。英国やカナダ、フィンランドなどでは、行政から独立した立場で監視する第三者機関がありますが、日本では一部の自治体による取り組みにとどまります。社会全体で実効性のある取り組みを後押ししていけるかどうかが今後の課題です。

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