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一病息災

闘病記

[三ツ矢雄二さん]急性膵炎(3)絶食を終えて体は回復 相反して不眠と孤独に

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[三ツ矢雄二さん]急性膵炎(3)絶食を終えて体は回復 相反して不眠と孤独に

 2022年春の大型連休中、急性 膵炎すいえん と診断された。緊急入院して4日目、ようやく痛みが少し和らいだ。

 痛み止めを点滴から飲み薬に変えた。悩まされていた恐ろしい夢は消えたが、今度は、頭がさえて全く眠れなくなった。処方された睡眠薬は効かず、何度も寝返りを打ちながら、一睡もせずに朝を迎えた。

 薬を変えたタイミングで絶食を終え、やっとジュースを飲めるようになった。次は重湯、その次の日はおかゆと、徐々に普通の食事に近づいていった。

 体の回復とは相反して、不眠と孤独で、精神的な限界を感じていた。新型コロナウイルスの感染対策で面会が禁止され、着替えや日用品を持ってきてくれた事務所のスタッフには会えず、1日に数回、医師や看護師と話すだけだった。

 血液検査の数値が正常範囲に収まるようになったところで、「1日でも半日でもいいので、少しでも早く退院させてください」と医師に泣きついた。入院10日目、予定を1日半繰り上げて退院となった。

 「迎えに来たマネジャーに向かって、しゃべり倒しました。人との会話に飢えてたんですね」

 飲酒が原因で膵炎になった患者の中には、入院中も「飲みたい」と訴える人もいると聞いた。「僕は、一滴も飲みたいと思わなかった。お酒をよく飲む方だったのですが。自分は依存症じゃない、お酒なしでも大丈夫なんだと分かりました」

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