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女子高生風85歳のお悩み相談、回答に「泣きそうになる」「圧倒的な説得力」

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 広島県三原市在住で、インターネットに動画を配信するバーチャル(仮想)ユーチューバー(Vチューバー)のひろこさん(85)が、「メタばあちゃん」の愛称で人気を集めている。昨年末に活動を始めて以来、100本以上の動画を配信し、累計再生回数は100万回近くに上った。敬老の日の18日にはバーチャルライブで歌声を披露し、パワフルな姿を見せてくれる。(山本徹)

女子高生風85歳のお悩み相談、回答に「泣きそうになる」「圧倒的な説得力」

85歳のVチューバー・ひろこさんのアバター

 ピンク色の髪に女子高生風の制服姿。それがひろこさんのアバター(インターネット上の分身)だ。「85歳。バリバリの後期高齢者」で、「チャンネル登録してくれんかのう」などと広島弁で語りかける。

 生まれも育ちも三原市。中学校を卒業後、家業の農業を手伝ったり、食品会社でメリケン粉(小麦粉)や砂糖を運ぶ仕事に携わったりした。結婚し、2人の息子に恵まれた。約30年前に夫を亡くし、長男夫婦と同居。今は長男夫婦と孫との4人暮らしだ。

 転機になったのは3年前。東京でVチューバーやアイドルをプロデュースする仕事をしていた孫の下西竜二さん(29)が、新型コロナウイルスの影響で、三原の自宅に戻り、リモート(遠隔)で仕事を始めたことだ。

 スマートフォンで仕事をしている姿を見て、「毎日携帯ばっかりして、ひきこもりか」と心配になった。すると竜二さんから「おばあちゃん、これ読んで」と台本を渡された。棒読みながら、読み上げると、インターネットにアバターの姿で配信された。

 竜二さんは広島市の横川商店街とメタバース(仮想空間)を作る仕事をしていたが、「高齢者に使ってほしい」との声があったのと、メタバースから「メタばあちゃん」という言葉を思いついたのがきっかけだった。アバターは、ひろこさんが学生生活をあまり過ごせなかったことから、女子高生風にしたという。

 番組は、食レポ(食べ物の紹介)や、日頃の暮らしについて報告する。

 中でも人気なのは「DJひろこのお悩み相談」。「将来の不安で行き詰まりました」「受験勉強に身が入らない」といった質問に、「人生は長い。くよくよしてもしょうがない」「小学校に弟を背負って行っていたので、弟が泣いてほとんど勉強できなかった。勉強できることがうらやましい」などと答え、「圧倒的な説得力」「泣きそうになる」などのコメントが寄せられている。

 元々、ひろこさんは、家庭内では静かに暮らしていたが、活動を始めてからは、ひろこさんを中心に家族みんなで台本を考えたり、毎朝コメントを読んだりするのが日課になった。

 竜二さんは「高齢者は社会との接点がなくなって、孤独になる。インターネットを介して世代を超えた交流ができるようになり、それが楽しみになっているようです」と話す。

18日ライブ配信

 今では市内最高齢のインフルエンサーとして、三原市のふるさと納税の動画にも出演し、市のPRにも貢献する。ひろこさんは「Vチューバーを始めて、毎日が楽しく、元気になった。これからも続けていきたい」と意気込んでいる。

 18日のライブ配信は午後1時~2時半に、公式ユーチューブチャンネルで無料公開される。

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