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一病息災

[江戸家猫八さん]ネフローゼ症候群(4)66歳で逝った四代目…父の言葉を親ばかにしたくない 

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[江戸家猫八さん]ネフローゼ症候群(4)66歳で逝った四代目…父の言葉を親ばかにしたくない

 幼い頃の思い出がある。家の芸のウグイスは小指を使った指笛だ。父子で入浴中にまねをしたが、もちろん音は出ない。「かしてごらん」、父親は息子の小指をくわえると「ホーホケキョ」と鳴いた。「意外に強くかむのだな」と思った。

 自宅療養中、父親は「江戸家を継ぐのを義務と思わなくていい」と言い、こう続けた。「でもウグイスだけは鳴けるようになってほしい」

 30歳ごろに「病気と折り合いがついてきた」。子どものネフローゼ症候群の大半を占める「微小変化型」は、年齢とともに再発が減ることが多い。江戸家ののれんを意識し、ウグイスの練習を本格的に始めた。

 父親に弟子入り。2009年の四代目猫八襲名時には手伝いをし、一緒に舞台に立った。北海道から沖縄まで、各地の動物園や水族館に通って、動物を観察し、レパートリーを広げた。父子でアフリカ旅行もした。

 四代目は16年、胃がんとわかって2か月後、66歳で亡くなった。「私のことを『勉強熱心で芸もいい』と周囲に語っていたそうです。その言葉を親ばかにしたくない。精進を重ねました」

 今年3月から、五代目猫八の襲名披露興行で50日間の長丁場を無事勤めた。症状の出ない寛解の状態を保つ。「病気の経験が高性能のブレーキになってくれるので、安心して全力が出せます。まさに一病息災です」(文・小屋敷晶子、写真・園田寛志郎)

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