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伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」

[ きょうの健康レシピ ]

健康・ダイエット・エクササイズ

唐揚げが最近食べにくくなった! 前歯でかみ切れないのなら…冷凍の唐揚げとホウレンソウのソテー

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冷凍唐揚げとホウレンソウのソテー

 こんにちは、在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。

 前回に引き続き、冷凍の唐揚げを利用したアレンジレシピの紹介です。

 「唐揚げは好きなんだけど、最近食べにくくなった」と相談されたときには、食べにくさの原因を確認することが、食生活改善のヒントになります。

 例えば、「前歯でのひとかみ」が難しいのか、「奥歯を使ってかみ砕くこと」が難しいのか、「ほおや舌の筋力が低下して食べ物を口内でまとめること」が難しいのか。

 それによって、食材を一口大に切る、数回の 咀嚼(そしゃく) でまとまるような軟らかさにする、ペーストやムース状にするなど、口の機能に応じた調理を行っていきます。

 今回は、「前歯で唐揚げをかみ切ること」が難しい方向けのレシピです。高齢者ではなくても、何かの原因で前歯が欠損してしまったり、義歯の調整中で前歯に負担がかけられなかったりする方などにも適したレシピです。

 唐揚げを小さく切ってフライパンでいためるだけの簡単メニュー。しょうゆ味の唐揚げを使用するとマーガリンとの相性が良く、風味が引き立ちます。お好みでおろしニンニクを入れると、さらに香りが増し食欲もアップするかもしれません。

 利用者さんから「高齢になっても肉を食べましょうと言われるから肉を買うけど、食べにくくなったらかなわないね。高齢になっても肉が食べられる力が必要なんだね」というお話をお聞きしたことがあります。

 確かに、高齢になっても肉を食べて良質なたんぱく質をとることは重要です。そのためにも、「高齢になっても肉がしっかり食べられるお口づくり、からだ作り」が大切ではないでしょうか。

 大げさかもしれませんが、幼少期からの食事がすでに介護予防につながっているのかもしれません。

[作り方]

冷凍唐揚げとホウレンソウのソテー

(1) 冷凍唐揚げはパッケージの表示通りに温め、3~4等分にスライスする。

(2) フライパンを温め、マーガリンを溶かし、冷凍のままのホウレンソウを加えてさっといため、塩コショウをひと振りする。味付きの塩コショウを使うとおいしい。ニンニクを加えたい場合はここで入れる。

(3) (1)の唐揚げも加えて、味をみて足りなければ塩コショウを1~2振りしてかき混ぜて完成。

※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。

(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)

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伊藤清世(いとう きよ)

在宅訪問管理栄養士・介護食アドバイザー
委託給食会社で病院・高齢者施設・保育所等の調理業務、総合病院の管理栄養士を経て、現在は仙台市の「ないとうクリニック複合サービスセンター」で在宅訪問管理栄養士として活動中。また、地域での講演活動を通じ、かむ、のみ込む力が低下した方にも喜ばれる、食べやすくおいしい食事作りを提案している。

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