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産業医・夏目誠の「ストレスとの付き合い方」

医療・健康・介護のコラム

うつ病で休職後、定年まで働くことを第一に考えて選んだ人事制度は?

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うつ病で休職後、定年まで働くことを第一に考えて選んだ人事制度は?

あかださきこ

 私はこれまで40年以上にわたり、合計13社の企業に精神科産業医としてかかわってきました。その間、人事制度は様々に変化していますが、そのひとつが資格や地位を下げる「降格制度」を導入する企業が増えたことです。うつ病のように再発が多い病気では、職場ストレスとの付き合い方が大事です。大変悩ましいところですが、定年まで働き続けるために昇進を諦めるだけではなく、一歩進めて自主的に降格し、上手くいったケースを紹介することがあります。

メーカーの課長、うつ病で2度の休職

 メーカー(従業員約700人)で課長を務める46歳の佐藤太郎さん(仮名)は、夜中に目覚めてしまう不眠と意欲の減退がありました。うつ病との診断を受けて、5か月間休職し、治療とリハビリを受けて職場復帰しました。ところが2年後に再発し、2度目の休職は7か月に及びました。復帰に際して、佐藤さん夫婦と面談をしました。

産業医 : 佐藤さん、職場復帰について考えましょう。テーマは再発防止です。ご家族にも影響のあることなので、ご夫婦で来ていただきました。

太郎さん: 妻の加代です。

加代さん: 2人の子どもはまだ中学生ですから、夫には定年まで、この会社で働いてほしいと思っています。私も3年前からパートで働いています。

再発を繰り返す人は脆弱性が大きい

 職場復帰について話をする前に、うつ病について理解を深めてもらうために「ストレス― 脆弱(ぜいじゃく) 性」理論について、図を示しながら2人に説明しました。

 「ストレス―脆弱性」理論は、1970年代に提唱され、現在も参照されている考え方です。縦軸の「ストレス」と横軸の「脆弱性(病気への (もろ) さ)」の要因の度合いにより、精神疾患の発病や再発が生じるという仮説です。脆弱性が大きければ、多少のストレスでも病気を発症しやすく、再発を繰り返す人は脆弱性が大きい傾向があります。脆弱性は生来のものなので、変えられません。再発を防ぐには職場や家庭のストレスを減らして、対処しやすくするのが重要ということになります。

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natsume02-prof

夏目誠(なつめ・まこと)

 精神科医、大阪樟蔭女子大名誉教授。長年にわたって企業の産業医として従業員の健康相談や復職支援に取り組み、メンタルヘルスの向上に取り組んでいる。日本産業ストレス学会元理事長。著書に「中高年に効く! メンタル防衛術」「『診断書』を読み解く力をつけろ」「『スマイル仮面』症候群」など。新著は企業の人事や産業医向けの「職場不適応のサイン」ウェブ書籍「メンタル・キーワード療法~5分でできる簡易セラピー」。
夏目誠の公式ホームページ」「精神科医マコマコちゃんねる - YouTube

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1件 のコメント

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中小企業の工場でうつ病に

新型コロナに負けないぞ

10年余り前に中小企業の工場で交代制の勤務に就いていました。業務に追われる多忙な毎日。健康的にも精神的にも限度を超え、うつ病になって1年後に自己...

10年余り前に中小企業の工場で交代制の勤務に就いていました。業務に追われる多忙な毎日。健康的にも精神的にも限度を超え、うつ病になって1年後に自己退職しました。大手の会社なら労働者の地位保全や健康的な生活にも保証があるかと思います。役職を外れて収入減になっても身分が保たれるのでいいですね。私が勤務した中小企業では全く期待できませんでした。もっと早く辞めておけばよかったと後悔しています。

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