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病気になっても~私の進む道

医療・健康・介護のニュース・解説

「声優なのにセリフをしゃべれない」重症筋無力症の野下真歩さん…「絶対に復帰する」と強く思わせてくれた人

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「声優なのにセリフがしゃべれない」重症筋無力症の野下真歩さん…「絶対に復帰する」と強く思わせてくれた人

 声優の野下真歩さんは、鼻声がなかなか治らないと思ったことをきっかけに、「重症筋無力症」と診断されました。この病気は、脳からの指令が、神経と筋肉の間で伝わりにくく、全身の筋力が低下する難病です。症状が悪化した時はうまく話せなくなりましたが、治療の結果、再び声優として仕事ができるようになりました。今も体調によっては腕や脚などが動かしにくかったり、ものが二重に見えたりといった症状が出る日もありますが、仕事ができる喜びを感じながら、毎日を過ごしているといいます。

子どもの役を大人が演じる姿に憧れた

 幼かった頃、ジブリのアニメを見て、「子どもの声を大人の方が演じるのってすごい」と思いました。声優という仕事があることを知り、お芝居をすることにも興味を持ち、小学2年生の頃、(親に)地元の劇団に入れてもらいました。

 舞台に立ったりテレビドラマに子役として出演したり。とても楽しかったです。その後、本格的に声優の仕事をするために上京し、事務所に入りました。それからは、声の仕事をしたり舞台に出演したりし、様々なオーディションも受け、精力的に活動していました。

ドライヤーを持てない

 体に異変を感じたのは2017年冬ごろです。翌18年に入ったところで周囲から鼻声だと指摘され、事務所のマネジャーさんからは「その声は仕事に使えないよ」と忠告されました。

 耳鼻科や呼吸器科など、いくつかの医療機関を受診しましたが、なかなか治りません。そのうち、髪を乾かす時に自分の腕を支えないとドライヤーを持てなかったり、着替えの時に脚を手で持ち上げないとズボンをはけなかったりするようになりました。顔の筋肉も動かせないので笑えず、まぶたも下がってきました。

 「もしかして、神経の領域の異常なのでは」。そう思って神経内科を受診すると、重症筋無力症を疑われ、治療ができる病院を紹介していただきました。

 18年3月、紹介先で血液検査や筋電図検査を受けるなどし、医師から「深刻な病気ですよ」と告げられ、即、入院が決まりました。その頃は、一人で起き上がることも難しく、「このまましゃべることができないと、声優の仕事はもうできないのかな。この年で親に介護してもらうのかな」と、もう不安しかありませんでした。

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