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Dr.三島の「眠ってトクする最新科学」

医療・健康・介護のコラム

米国カップルの3分の1以上が選ぶ「睡眠離婚」、日本でも年齢が上がるにつれて…

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 こんにちは。精神科医で睡眠専門医の三島和夫です。睡眠と健康に関する皆さんからのご質問に科学的見地からビシバシお答えします。

 最近、米国の睡眠医学会のニュースレターに「sleep divorce」という言葉が載っていて目が引きつけられました。直訳すると「睡眠離婚」でしょうか。アメリカ人の3人に1人以上は睡眠離婚を選んでいるのだそうです。

意識をしても止められない、パートナーへの睡眠妨害

米国カップルの3分の1以上が選ぶ「睡眠離婚」、日本でも年齢が上がるにつれて…

 睡眠離婚とは穏やかではありませんが、どうやらベッドパートナーと別の部屋で寝る行動のことのようです。なんとも人騒がせな表現ですが、カップルによっては夜中だけでも「別居」しなくてはならない事情があるようです。

 米国睡眠医学会が最近、約2000人の成人を対象にして行った調査によると、アメリカ人の3組に1組以上が、別々の部屋で眠ることがある、あるいは常にあると答えたそうです。世代別では多い方から、ミレニアル世代(20代半ば~40代前半)の43%、X世代(40代前半~50代半ば)の33%、Z世代(20代前半まで)の28%、ベビーブーマー(50代後半~70代半ば)の22%となっています。

 ちなみに、日本でも2008年に東京ガス都市生活研究所が似たような調査を行っています。それによると、米国とは少し傾向が異なり、日本では年齢が上がるにつれて夫婦が別室で就寝する割合が増え、20代、30代では10%前後ですが、50代、60代では30%以上、70歳以上では半数近くになっています。

 睡眠離婚の最たる原因はベッドパートナーによる睡眠妨害です。言わずと知れた「イビキ」がその代表でしょう。読者の中にも、イビキがうるさいとの理由で寝室から追い出された方がおられるのではないでしょうか。そのほか、寝相の悪さ、歯ぎしり、大きな寝言、頻尿によるトイレ覚醒などもパートナーに対する睡眠妨害の原因になります。どれ一つ取っても睡眠中の出来事だったり、加齢や病気のために起こることだったりで、意識しても止めようがありません。

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三島和夫(みしま・かずお)

秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座 教授

 1987年、秋田大学医学部卒業。同大助教授、米国バージニア大学時間生物学研究センター研究員、スタンフォード大学睡眠研究センター客員准教授、国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長を経て、2018年より現職。日本睡眠学会理事、日本生物学的精神医学会理事、日本学術会議連携会員。著書に「不眠症治療のパラダイムシフト」(編著、医薬ジャーナル社)、「やってはいけない眠り方」(青春新書プレイブックス)、「8時間睡眠のウソ。日本人の眠り、8つの新常識」(共著、日経BP社)などがある。

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