認知症ポジティ部
医療・健康・介護のコラム
[高齢者の熱中症対策]食べて水分補給するレシピは?…冬物の衣服は目につく場所に置かない
各地で真夏日を観測するなど、今年も厳しい夏がやってきました。暑さや渇きを感じにくくなることもある高齢者にとって、熱中症対策は重要です。自分で注意したり、家族が気にかけたりしたいポイントと、対策をする上での工夫をまとめました。(阿部明霞)
トマトなど水分豊富な夏野菜
熱中症の予防には、しっかりと水分をとることが重要です。ただ、エアコンで室温や湿度が調節された室内では、つい、水分補給を忘れがち。飲み物をとりたがらない高齢者もいます。そんな場合、どうすればいいのでしょうか。
フードライターで、高齢期の食生活などをテーマに講演活動をしている大久保 朱夏 さん(50)は「食事のメニューを工夫すれば、食べることによっても水分を摂取できる」と話します。
大久保さんは、数年前に、認知症と診断された70代の母親と同居して介護をしていた時期があります。飲み物で水分をとってもらうのに苦労した経験があるそうです。
「高齢になって冷たい飲み物が苦手になり、味覚や好みが変わったのか、お茶は『苦い』と飲まなくなった。トイレのことも心配していた」と振り返ります。
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そうした実体験から生まれた、「食事による水分摂取」を考えた簡単メニューを教えてもらいました。
まずは、おかずに一品。「オクラとミニトマトのもずく酢あえ」です。
「旬の夏野菜は水分をたっぷりと含むものが多い。どんどん食べましょう」と大久保さん。野菜を切って、市販の「もずく酢」であえます。調味料が要らず、短時間で作れます。
もずく酢は三杯酢や黒酢など様々な味付けがあります。「さっぱりした酢の味で、野菜を食べやすく感じる効果がある」そうです。
山芋とまぜることで、酢でむせやすい人も食べやすくなります。
「普通のトマトを切ってのせてもいい。おろしショウガや大葉、ミョウガを加えたりとお好みでアレンジできる。豆腐にかけて『のっけ 奴 』として食べてもおいしい」(大久保さん)
オクラとミニトマトのもずく酢あえ
◇材料(2人分)
オクラ4本/ミニトマト4個/市販のもずく酢1パック/すりおろし山芋80グラム
◇作り方
《1》オクラはヘタの先端を切り落とし、ガクを薄くむいて取り除く。耐熱皿でラップをかけ、電子レンジ(600ワット)で50秒加熱。粗熱がとれたら小口切りにする
《2》ミニトマトのヘタをとり、四つに切る
《3》〈1〉と〈2〉をもずく酢であえ、すりおろし山芋にのせる
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